第29話 プロローグ

文字数 1,124文字

夕暮れ時の土手




2人の刑事が車を止めて、家路に着く人々の様子を眺めていた





柳林「本間、平和だな」








本間「柳林さん、はい。 平和ですね」





柳林「本間、俺たちの仕事はな、なければないに越したことはない。 事件がなければ、みんな幸せに安全に暮らせてると言うことなんだ。」







本間「はい」





少年たちがキャッキャっと話しながら
車の横を通り過ぎる






窓を開け、柳林が1人の少年に声をかける。




柳林「きみ!」





内藤くん「はい、なにか、、?」





柳林「いや、何中の生徒かな、、?」




内藤「S中1年です」




柳林「そうか、、みんな仲良しだね、気をつけて帰るんだよ。お家の人も心配するからね。」




内藤「はい!気をつけて帰ります! ありがとうございます。 さよなら」







柳林「はい、さよおなら」








中学生たちが、柳林と本間の乗っている車の横を通り過ぎる。







柳林「何かあった時、俺たちは全力を尽くす。
しかし俺らの力なんてちっぽけなものなんだ
それでも 人に寄り添い、困ってる人達を助けたくて、 俺はこの仕事に就いた。俺はもうすぐ定年になるが、今まで解決できなかった事件もある。
世の中には不思議なことも起こるんだ。。」






本間「柳林さんありがとうございます、話聞けて嬉しいです。俺はまだ入ったばかりで 素人に毛が生えたくらいだけれど、
柳林さんのその気持ちを俺も忘れずに、
これからも頑張っていきたいっす。」






柳林「本間、未解決事件あるだろ、、あのデザイン会社の、、
アレどうなった? 情報収集できてるか?」



本間「はい! 少しずつ。明日もまたカスケイドのマスターに話を聞きに行ってきます!」







柳林「よーし、今夜はママのところに行こう。飲んで、語ろう」


本間「はい! 色々教えてください!」










柳林「本間くん、、、色々ってねぇ... おいらもねぇ、本間君に教えて欲しいことがあってねぇ.. 。 沙織のことは本気なのかね..」






本間「本気です!」








柳林「そうかぁ。本間君、、嫌いな食べ物はなにかね?」



本間「え? な、なんすか?それー。笑
そーぉすねぇー、まぁ、、らっきょ ですかねぇ」






柳林「まぁ、なんでもいいんだがな、今度いつか 沙織と食事に行った時にな、本間君の苦手な食べ物を、そっと沙織のお皿に移してみてくれ」







本間「ぅう、え~~~? なんスか?それ?笑」












柳林「まぁ、、、いわゆる、、、、魔術のひとつだ 笑」











2人の刑事が 車の中で話していると夕暮れ時から、すっかり日が暮れた。




柳林「さて、、ママんとこ、行くか」


本間「はい!ついて行きます♪」






これから二人は、おなじみのかわいい色っぽいママのいるスナックへ出かけていく。熱くしみじみと自分たちの責務について語り合い、
──────そしてまた柳林と本間は
明日へ突っ走るのだった。












つづく
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