第76話 四〇 蓑虫・額づき虫
文字数 370文字
□虫は、鈴虫。ひぐらし。蝉。松虫。キリギリス。はたおり。われから。ひをむし。蛍。蓑虫、いとあわれなり。鬼のうみたりければ、親に似てこれも恐ろしき心あらむとて、親のあやしき衣ひき着せて「今、秋風が吹くときに、来ようと思う。それまで待っててよ」と言い置いて逃げ去りにけるのも知らず、風の音を聞き知りて、八月ばかりなれば、「ちちよ、ちちよ」と、はかなげに鳴く、いみじうあはれなり。額づき虫は、またあわれなり。そんな虫なのに仏道の心地に道心おこして、頭を土につけ礼拝するという。思いかけず、暗き所などにほとめき歩いているのこそ、をかしけれ。
※虫にも目を向け、何かと説明されています。蓑虫は鬼の子供とは知りませんでした。蓑虫は鳴くことはないので、誤解されているのではとネットにありました。鈴虫・ひぐらし以下は名前だけで、注釈は省略されたのでしょうか。
※虫にも目を向け、何かと説明されています。蓑虫は鬼の子供とは知りませんでした。蓑虫は鳴くことはないので、誤解されているのではとネットにありました。鈴虫・ひぐらし以下は名前だけで、注釈は省略されたのでしょうか。