第84話 四六 御曹司にて
文字数 439文字
□中宮職の役人や女房の部屋である御曹司という所の西側にある立蔀の所で、頭の弁である藤原行成が、女房と何事かを、いと久しく立ち話をされていらっしゃるので、私がそこへ出ていき、(清少)「そこにおられるのは誰ですか」と言うと、(行成)「弁が伺候しているのです」と、のたまう。(清少)「なにを、そのようにお互い語らい合われているのですか。大弁がお見えになったならば、そのひとは貴方などうち捨てられ、大弁様に対応されらしょうものを」と言えば、いみじう笑ひて(行成)「誰か、そんなことまで、貴方へ言い知らせたのでしょうか。それを、『そのようなことを、されないように』と語り合っているところなり」と、のたまう。
※いよいよ、各種の動植物の説明は終わり、中宮での出来事を語られ始めました。私はその中宮での出来事を、聴くのが楽しみなのです。どうなることでしょうか。御曹司で行成と女房が立ち話をしている所へ、清少納言様が顔を出し、頭の弁の行成と知りながら、話に入る。どちらも中々、頭の切れる人である。
※いよいよ、各種の動植物の説明は終わり、中宮での出来事を語られ始めました。私はその中宮での出来事を、聴くのが楽しみなのです。どうなることでしょうか。御曹司で行成と女房が立ち話をしている所へ、清少納言様が顔を出し、頭の弁の行成と知りながら、話に入る。どちらも中々、頭の切れる人である。