第80話 四二2 ふさわしくないもの 夜警の行動 下衆の家
文字数 297文字
矢を負うた靫負(ゆげひ)の佐が夜の巡察をする姿。狩衣姿であるのも、いと神秘感がある。人に怖れられる 束帯の上着である袍(うえのきぬ)が緋色であるのは、おどろおどろしい。局あたりを立ちさまようのも、見付けて軽蔑してやりたくなる。「嫌疑の者はいないか」と、冗談めかし問いただしたりする。局に入って、香を一杯たいて、几帳に袴などをうち掛けた様子は、いみじう不躾な感じである。かたちよき君たちが、弾正の台になられる事が多いが、いとみっともない話しだ。宮の中将などのときは、さも残念なようすであった。
※夜の巡回で、位をかさにきて、女房の局に入ったり、仕事をチャンとやれと、清少納言様はいわれるのでしょう。
※夜の巡回で、位をかさにきて、女房の局に入ったり、仕事をチャンとやれと、清少納言様はいわれるのでしょう。