一話ぐらいで完結する短いおはなしたち
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文字数 996文字
怪談がうまければ女の子にモテモテになれるのか
あなたは幽霊?
私は幽霊である
うらめしや~
あなたのことを怪談にすれば
コレマジいけるってやつですね!
これは超リアル怪談の予感!
モテモテ!
即ベッドイン!
やっぱり幽霊は「うらめしや」というものなんですね
「うらめしや」は幽霊の挨拶
なにごとも礼儀は大切である
あ、おくれまして
うらめしや
ぼくはいま幽霊と礼儀正しい交流をした!
なかなかみどころのある青年だな
他になにか聞きたいことはあるか
あ!
あなたのたっている場所がびしょびしょに!
幽霊が出現すると水たまりができる
タクシーの後部座席が濡れていたりとか
このへんはおなじみであろう
やっぱり本当なのか
それで
この水の主成分はなんですか?
いわゆる尿でありますか!?
おもらしぐらいしか楽しみがなくなるんじゃ
でも
おしっこというからにはなにか生命活動が……
よいところに気付いたな
厳密にいうとこれはおしっこというより
現世に姿を現すためのエネルギー変換によって排出される水分だな
ということは
このおしっこ的液体はなめても無害ですか
直ちに影響がないレベルで微量の放射性物質は含んでおる
この世の理を崩壊させて現われるわけだから
そりゃまあ少しぐらいはな
あ
そういえば
やっぱり足はないんですね
足はあるにはあるが
おしっこを踏むのは自分のでもいやなので
こうやって普段は隠しているのじゃ
言われてみればたしかに
幽霊のリアルタイムおしっこ!
これは!
なんという!
僥倖!
これは尿以外のなにかも含まれていませんかね?
よい度胸じゃ
生ある人間なりの返答のつもりでしたが……
ひさしぶりに生前を思い出した
出すもの出したらすっきりしたでな
この貴重な体験を怪談にすれば
ぼくは一気に業界有名人になれる!
女の子にモテモテだ!
いろんな意味で――
★いいね!
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