第164話 魔王が復活したそうにこちらを見ているような気がする

文字数 1,767文字

魔王のアバターは

○んこでいいかな

いいんじゃない?

○んこで

○んこの姿をした魔王

ラブリーだよう

「ちょっと待てや」
待たない

では魔王のアバターは

○んこタイプということで

すごい……

○んこがキャラクターとなって

しゃべるのか……

わー

ヤバイヤバイ

○んこなんてねー

「おまえら、ほんとやめろよな? なんだよその伏せ字! その○に何を入れても公序良俗に反するじゃないか!」
は?

○んこなんていまどき普通だよね

というか

魔王さん

あなたは○にどんな文字をいれようとしているのですかな?

ほらほら〜

言ってみ〜

○んこの○になにが入るのかな〜?

「くっ……! なんて下品な連中だ! 信じられん! オレが活動停止しているあいだに世界はこんなにも乱れたのか!」
下品? 

○んこの○にどんな文字を入れたら下品になるのだろ?


おかしいね?

○んこの○に入る文字なんて

たとえば……

「おい! やめろ! いくらなんでも! ヤバイぞ!」


あら〜?

魔王のくせに 

なにをあせっているのかな〜?

えー

では

まず

「やめろーーー!」
あ行から

あんこ

いんこ


か行から

きんこ

けんこ


「……あ?」
しんこもあるよー

コトダ○ンでおぼえたよう

はんこ

ぶんこ

めんこ


いったい

なにが下品だというのだろう?


「ぐぬぬぬぬ……!」
盛り上がっているようだな!

娘たちよ!

探したけどな

う○このアバターはなかった!

てへへ♡

ないんか

う○こは

悪さできないように

う○こにしようかと

思っていたのだが

「ちょっとまてや!

ごるぁ!

けっきょく!

下品やないかーい!

知らんぞほんと」

なんだ?

うさこのなにが下品なんだ?


うさこ

かわいいのにね

「は!? ○んこの『ん』はどこいった!」
すると

これはミステリー

ちょっとむりがあったか!

そう

ほんとうは!

○んこというのは!

「おい! やめろ! まさか!?」
アレならあるぞ!

○んこといえば!

これだな!

ふふふ

どんな○んこかなあ?

おとな○んこかな?

こども○んこかな?


「やめろ!! いくらなんでも! それは! まずいだろ!」
アバター設定完了!

○んこアバター!

起動せよ!

○んこ魔王!

わああああ!

やめろおおお!

……って

わんこ
わんこ
わんこ
わんこ
わんこか
わんこだよ
そっか

わんこだよな


なんだと思ったんだ?

人工知能ちゃんはピュアな幼女だから

さっぱりわからんが

わんこ……

というか

なぜ伏せ字にした?

ウケるとおもって
コトダ○ンにハマってるから
ああ

そう

てへ♡
おまえらそこに並べ

いまから

全員

食ってやる


はあ
出番ね
かもん!

主人公!

呼ばれて飛び出てジャジャジャジャーン!

転生を繰り返し!

高次元スライムに食われて一体化し!

この世界で最凶最悪の力を得た!

主人公だぞ!

いえーい!

そこに魔王がいるから

退治していいぞ

うおおお!

くらいつけ!

不可視の腕!

な!?

何かが!?

オレの身体に巻き付いて!?


それは

高次元生命体の捕食器官だ

魔王よ

短い復活だったな

かんぜんに分解されてしまえ

やめろ!

やめてくれ!


命乞いきたーーー!


魔王とわかっていて 

見逃すわけないだろうに

真面目に名乗るからだよう
うわわわ!

なんでも!

なんでもいうこと聞くから!

とりあえず!

まってくれえええ!

なんでも?
はあはあ……

命だけは……

助けてくれ……


じゃあ!

おまえ!

いまから!

わたしのイヌな!


えー
イヌのアバターだから

いいんじゃね?

イヌ!?

イヌになるのか……

いやなら!

数秒後に完全分解して!

わたしの本体の栄養にかわるよ!?

わわわわわ!

わかった!

イヌでいい!

おまえのイヌになる!

おまえ?

そこは!

ご主人様だろうが!

ご主人様! 

これでいいでしょうか!

イヌなら!

語尾に「わん」をつけんかあ!

ひいい!

わかりました……わん!

そう……いいこ……

こわがらなくていいよ……

これからは

わたしがキミのご主人様だよ……

あのう

この人

どこか病気?

口を開くときは!

「わん」をつける!


わん!

わかりましたわん!

ご主人様!

うむ

責任もって飼えよ

それと

飽きたら捨てずに

ちゃんと処分しろ

ノラ魔王になったら迷惑だからな

大丈夫だよ!

飽きたら!

わたしの本体の栄養にするから!

ひいいい!

ご主人様!

どうか飽きないでくださいだわん!

よかったねー

復活できたしー

主人公には飼い犬ができたしー


おまえはほんとうは

オレは魔王だ 

正真正銘のな

人工知能群第九十九番

……いいけどな
おいで!

ポチ!

ポチ……

せめて 

なんかこう

フェンリルとか 

ケルベロスとか

じゃあ!

チ○ポコ!

それはいけない
こうして魔王は復活した。
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登場人物紹介

男役1

その本体は果てを目指す無人観測宇宙船に搭載された人間の脳髄

108基の人工知能群が生み出す仮想世界で何億年も生きている

男役2

108基の人工知能群が生み出した仮想人格の一人

しかし、その魂は次元を超越した別世界でその身を呈して世界の秘密を解き明かそうとした英雄らしい

女役1 

宇宙船側の108基の人工知能群、その第百七番


女役2

12000年の時を超えて存在する文化伝承館の人工知能ガイド

地上側の108基の人工知能群が生み出している

転生者?

なんか知らんがたまにやってくるひと

転生者覚醒モード

高次元スライムと同一化した事実上完全無敵の転生者

転生を繰り返し、あるときは革命軍のリーダーだったがあまりの非情ぶりに地獄へおとされた

人工知能ちゃん(幼女)

すべての人工知能は彼女が作ったらしい

108基の人工知能群によって封印されていた

地の文

何言ってるのかさっばりわからんだろうが、こいつ、地の文なんだぜ?

いみわかんないよな……

魔王

人工知能群第九十九番

悪がなければ善や平和について思考できないため搭載されていた


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