第15話 心底嫌そうな顔をされながら女の子に小説を読んでもらいたい

文字数 548文字

やだ

死ね

なにその土下座

心がこもってない

床を舐めるぐらいの勢いで

そう

そんなかんじ


ほんと嫌なんだから

あんたのくだらない小説を読まされるぐらいなら

トイレ掃除しているほうがきっと楽しい

はいはい 

しかたなく読んであげるわ


うっわ

つまんなそうなタイトル 

典型的な雰囲気だけ小説みたい

でたよプロローグ

意味深意味深

くっさ

セリフくっさ


第一章

しつこいわりにたいして面白くもない風景描写から始まり

主人公が?

なんか観念的な言葉並べて?

深刻ぶって?


一通りしゃべってから

はい来ました世界説明


なにこれ?


こんなものをわたしに読ませる?


いつ面白くなるのこれ?


あとで面白くなるなら

どうして導入部分を面白くしないの?

デタラメな固有名詞並べて

ドヤ顔されてもねえ

これでオリジナリティ出してるつもり?


あとね!

根本的なことだけど!

どうしていつもいつも

ヒロインの名前がわたしなの!?


しかも!
毎回毎回

ヒロインがモンスターに生きたままはらわた食われたり

無実の罪で斬首されたり

毒殺されたり

焼かれたり吊られたり四肢切断されたり

なんなん?


自分と同じ名前のヒロインが

残酷な目にあう小説を何十作も読まされるとか!

なんなん!

ほんと嫌


たまには

ハッピーエンドに……

ううん!

勝手にこのまま書き続ければ?

ばーか!


はい!

読了!

もう見せんな!

こんな状況にあこがれるよね……


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登場人物紹介

男役1

その本体は果てを目指す無人観測宇宙船に搭載された人間の脳髄

108基の人工知能群が生み出す仮想世界で何億年も生きている

男役2

108基の人工知能群が生み出した仮想人格の一人

しかし、その魂は次元を超越した別世界でその身を呈して世界の秘密を解き明かそうとした英雄らしい

女役1 

宇宙船側の108基の人工知能群、その第百七番


女役2

12000年の時を超えて存在する文化伝承館の人工知能ガイド

地上側の108基の人工知能群が生み出している

転生者?

なんか知らんがたまにやってくるひと

転生者覚醒モード

高次元スライムと同一化した事実上完全無敵の転生者

転生を繰り返し、あるときは革命軍のリーダーだったがあまりの非情ぶりに地獄へおとされた

人工知能ちゃん(幼女)

すべての人工知能は彼女が作ったらしい

108基の人工知能群によって封印されていた

地の文

何言ってるのかさっばりわからんだろうが、こいつ、地の文なんだぜ?

いみわかんないよな……

魔王

人工知能群第九十九番

悪がなければ善や平和について思考できないため搭載されていた


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