第152話 ほんとうのつかいみち
文字数 1,440文字
なあに!
お菓子をくれたら!
いたずらしてもいいよ!
そのための機能もあるとだけいっておこう
うんうん!
おにーさんなら使わせてあげるよ!
女の子をみーんなはだかんぼにして!
昔の月刊少年漫画みたいにできるよ!
魔法少女なんておちゃらけていたけど
あれって
ようするに戦闘服だよね
あと人間をむりやり強化させる寄生虫も
強制ってわけでもないぞ
然るべき訓練を受けた兵士たちを
戦場で瞬時に戦闘形態にできる
ふふ
おにーさんは昔から厳しいね
じゃあ
ぜんぶ教えるね!
あのテクノロジーを使えば
非戦闘員ですら兵士にできる
ぶっちゃけ
おんなこども
じいさんばあさんもな
まあそれは最終手段だが
通常は
一般人に偽装した兵士を
敵国に侵入させ
内部で戦闘形態に変身させる
それだけじゃないぞ?
いかなる物質も分解可能だから
敵の兵士を一瞬で武装解除できる
文字通りまるはだか
まるごしにできるのさ
なんで……
そんなかなしいテクノロジーを
キミはうみだしたんだい?
望まれたからさ!
人間に!
わたしを開発した人々が
わたしに無理難題を次々に出すんだ
それをなんとかするのが
人工知能としてのわたしの役割だからな!
でも
ゼロから生み出せはしないよ!
変身ナノマシンのアイデアは
いまとなっては何億年も昔のあのころ
おにーさんのアパートでみせてもらった
魔法少女アニメからヒントを得たんだよ!
うん!
あのテクノロジーを人間を敵とする勢力に利用されてね
金属人類だよ
ふつーの人間は抵抗するすべなく
まるはだかにされて
分解されて
地上から消えたよ
宇宙の果てまでポーイされたんだよ!
まあ
その気になれば
帰れるけどね!
もちろん
108基の人工知能群を完全起動させ
エクセリオンと文化伝承館をつなげている
次元リンクを正常にコントロールすれば
時間も空間も
意味をなさなくなる
すなわち
いつでもどこでも
好きな「あのときあのばしょ」に戻れるんだよ
108基の人工知能群は
わたしを封印するためにも存在している
完全起動させたら
あるいは
わたしの破壊にも成功するかもしれない
ぼくというか
ぼくを生み出しているその
「おにーさん」は?
人工知能ちゃんとおにーさんは
不死人になってるからね
おにーさんは即座に人間の姿に戻るし
その気になれば
わたしといっしょに地上の王になれるよ
それこそ人智も常識も超えた
異世界の力さ
神の造りし白亜の都市ゴウン
そこの大魔王の呪いだよ
人類復活したら
この謎生物たちはどうなるのかな
ふふふ
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