第11話 飽きるほど自分と向き合う
文字数 1,689文字
帰宅するなり、晴朗太は妹に質問した。
バイト帰りにドラッグストアを覗いてみたものの、数が多くてわからなかったからだ。
相変わらず、恋々子は調子に乗っていた。
けらけらと、楽しそうに兄を見下す。
けらけらと、楽しそうに兄を見下す。
実際、晴朗太にとってのオシャレはそれだった。ヘアセットとファッションを教えて貰えばいいと、軽い気持ちでいた。
その指摘には覚えがあった。
散髪の後、整髪料でセットされるも、気に入らないで崩してしまう。
散髪の後、整髪料でセットされるも、気に入らないで崩してしまう。
化粧の場合、気に入らなくても簡単には崩せない。
恋々子は兄の小言をスルーして、自分の言いたいままに進めた。
背が低く、幼児体型の恋々子は高校に入学した当初は似合わないオシャレをしていた。
とにかく大人っぽいモノを身に付け、なんともいえない仕上がりだった。
とにかく大人っぽいモノを身に付け、なんともいえない仕上がりだった。
兄のほうも、先輩のアドバイスがあったからなのだが……
晴朗太はプライドから黙っていた。
そうとも知らず、恋々子は満面の笑みで言い放った。