第7話 お化粧しよ?
文字数 1,195文字
晴朗太はここまで素直に聞いてきたものの、それだけは納得がいかなかった。
この件に関しては、そう簡単に受け入れられなかった。
意味がわからず、晴朗太はつい聞く姿勢に入ってしまう。
遠回しにおまえには理解できないと言われ、
晴朗太は苛立ち混じりに言い返す。
その返しにぐうの音も言えず、晴朗太は黙り込む。
黙り込んでいる兄に対して容赦せず、妹は言い連ねる。
事実、晴朗太には流行っているファッションが評価できない。あんなのの、どこがいいのかと思うことが多々ある。
だから、絶対に真似をしないし、その良さを知ろうとも思わなかった。
だから、絶対に真似をしないし、その良さを知ろうとも思わなかった。
晴朗太は思うだけで口にはしなかった。
今口を開くと、感情的な言葉まで飛び出してしまいそうだったので、沈黙でもって肯定を示し、先を促す。
そう言って、恋々子は具体的な説明を始める。
晴朗太はあからさまに渋っていた。
このままでは埒があかないと思ってか、恋々子は弟を呼んだ。
昨日のことがあってか、純朗は素直にやって来た。