第71話 信頼性
文字数 1,291文字
「おー!すごーい!」
ヒカルちゃんがプログラムを実行しながらその結果におどろく。
モニタにどんどん人物の動きだけが取り出されたものが表示されていく。
「そうなんだよ!意外に簡単に人だけ取り出せるんだよ!」
僕は説明する。
もちろん内部的には複雑な仕組みがあるのだけれど、僕ら見ればワンボタンだで綺麗に取り出せる。
それがテクノロジーの積み重ね。ここ直近で人類の技術が飛躍的に進んでいる理由だ。
「何人か同時に映ってても大丈夫なんですね」
高崎くんがその画面を見ながら聞いた。
何気にするどい質問だ。
彼女は僕らといるのでだんだん見方がわかってきたようだった。
「そうだね。数人はね。100人とかだと難しいかな」
僕は説明する。
昔は複数人映るだけでちゃんと動かなくなるということがあったが、今はだいぶ進んでいる。
「そうなんだよ!3人ぐらいまでだと思った方がいいんだよ!」
ヒカルちゃんが言う。
この、あたりの付け方というのが高速で仕事を進めていくにあたって必要になる。
今後何かを判断するにあたって、その数字でジャッジすればいいからだ。
「そうだね、そもそも小さくなっちゃうしね」
僕がいう。
そう、小さければ小さいほど、人が見ても判断するのはもちろん難しくなる。
人がやって難しいことは当然人工知能がやっても難しい。
「なるほど!そういうことですね!」
高崎くんがうなずく。
自分の直感とリンクしていると、テクノロジーの話はわかりやすい。
「今まで、正面の顔、角度のある顔、口を隠した状態の顔とやってきて、ついに顔が映ってなくても特定できる方法へのチャレンジだね」
僕が整理しながら言う。
ヒカルちゃんの実験が終わったので本格的に顔に頼らない人物推定のフェイズに入る。
長かったけれどもついに本丸にたどり着いたと言える。
「先生!気になったんですけど!」
高崎くんが聞く。
気になることがあったらしい。
「はい、高崎くん」
僕が高崎くんを指名した。
「これを最初にやったらいけなかったんですか?」
高崎君が聞く。
彼女からすると、後半のアイデアが完成していれば、それだけで一回で終わったのではないかという発想だろう。
たしかにそれはただしい。
「うん、いい質問だね」
僕はうなずく。
「それはやっぱりダメなんだよね」
僕は説明する。
「それはなんでですか?」
高崎君が質問する。
「リスクが高いからだね」
僕が答える。
たしかに今回のようにトントン拍子に進んでいればそれでもいいように見える。
しかし、それは成功していたからの話。
今回はわりとスムーズに進んだのでそう感じる。つまり結果論に近い。
「信頼性の高い方法から試していく必要がある」
僕は言った。
やはり順番は大事だ、今回のどれかが大失敗する可能性も十分にあった、そうすると、それを作っている間なにもしていなかったということになるそれは許されない。
「わたしには全部同じ魔法に見えます!」
高崎君は笑った。難易度の把握はエンジニアにも難しく、そここそがエンジニアの能力差の出るところだ。
ヒカルちゃんがプログラムを実行しながらその結果におどろく。
モニタにどんどん人物の動きだけが取り出されたものが表示されていく。
「そうなんだよ!意外に簡単に人だけ取り出せるんだよ!」
僕は説明する。
もちろん内部的には複雑な仕組みがあるのだけれど、僕ら見ればワンボタンだで綺麗に取り出せる。
それがテクノロジーの積み重ね。ここ直近で人類の技術が飛躍的に進んでいる理由だ。
「何人か同時に映ってても大丈夫なんですね」
高崎くんがその画面を見ながら聞いた。
何気にするどい質問だ。
彼女は僕らといるのでだんだん見方がわかってきたようだった。
「そうだね。数人はね。100人とかだと難しいかな」
僕は説明する。
昔は複数人映るだけでちゃんと動かなくなるということがあったが、今はだいぶ進んでいる。
「そうなんだよ!3人ぐらいまでだと思った方がいいんだよ!」
ヒカルちゃんが言う。
この、あたりの付け方というのが高速で仕事を進めていくにあたって必要になる。
今後何かを判断するにあたって、その数字でジャッジすればいいからだ。
「そうだね、そもそも小さくなっちゃうしね」
僕がいう。
そう、小さければ小さいほど、人が見ても判断するのはもちろん難しくなる。
人がやって難しいことは当然人工知能がやっても難しい。
「なるほど!そういうことですね!」
高崎くんがうなずく。
自分の直感とリンクしていると、テクノロジーの話はわかりやすい。
「今まで、正面の顔、角度のある顔、口を隠した状態の顔とやってきて、ついに顔が映ってなくても特定できる方法へのチャレンジだね」
僕が整理しながら言う。
ヒカルちゃんの実験が終わったので本格的に顔に頼らない人物推定のフェイズに入る。
長かったけれどもついに本丸にたどり着いたと言える。
「先生!気になったんですけど!」
高崎くんが聞く。
気になることがあったらしい。
「はい、高崎くん」
僕が高崎くんを指名した。
「これを最初にやったらいけなかったんですか?」
高崎君が聞く。
彼女からすると、後半のアイデアが完成していれば、それだけで一回で終わったのではないかという発想だろう。
たしかにそれはただしい。
「うん、いい質問だね」
僕はうなずく。
「それはやっぱりダメなんだよね」
僕は説明する。
「それはなんでですか?」
高崎君が質問する。
「リスクが高いからだね」
僕が答える。
たしかに今回のようにトントン拍子に進んでいればそれでもいいように見える。
しかし、それは成功していたからの話。
今回はわりとスムーズに進んだのでそう感じる。つまり結果論に近い。
「信頼性の高い方法から試していく必要がある」
僕は言った。
やはり順番は大事だ、今回のどれかが大失敗する可能性も十分にあった、そうすると、それを作っている間なにもしていなかったということになるそれは許されない。
「わたしには全部同じ魔法に見えます!」
高崎君は笑った。難易度の把握はエンジニアにも難しく、そここそがエンジニアの能力差の出るところだ。