第82話 みはじ
文字数 1,304文字
「やっぱりこの2人だけ特別速いよね」
僕が言う。
すでに高崎くんがみんなに次の司令をだして、操作が始まっていた。
僕は先程話した二人だけ強く表示されるようにした。
「すごい。地図に出てくるんですね。ってこれすごくないですか?予測到着時刻が出てる?」
高崎くんが言う。
そう僕のシステムではそれが表示される。
ルートももちろん予測されている。
「そうだね。移動速度がわかって距離がわかってるからだね」
僕が言う。
いわゆる人工知能による予測も、そういう数学の基本をくみあわせたものに過ぎない。
ただ量が多いので人間のそれよりもはるかに複雑なことができる。
「あ、小学校の頃ならう。道のり/速さx時間。み/は×じ!ですね」
高崎くんは言った。
そう、彼女は日本で一番良い大学を出ているので、学校で習うことは結構しっかり覚えているのだ。
そう、小学校で習うことの組み合わせに過ぎない。
「そうそう!」
話を聞いていた、ヒカルちゃんがうなずく。
彼女はいま中学生だし、そこで習っていることもいまきちんと役に立っている筈だ。
ただ、彼女はプログラムのために先行して数学を勉強しているようだけど。
「もうちょっと複雑なことしてるけどね」
僕は言う。
そう、原理的にはそれで間違いないのだが、もうちょっと精度が上がるようにいろいろ工夫はしていた。
シンプルな仕組みだけだと精度があがりきらないので、前後の動きや別の情報も組み込んでいる。
「微分とか積分とかしてるんだよ!」
ヒカルちゃんが言う。
そう、彼女はこのアプリの動きを見ていろいろ予測していた。
そしてその予測は当たっている。
「え、微分って役に立つんですか?」
高崎くんがシンプルな質問をした。
そう、よく話題になるあれだ。
「めちゃくちゃ役に立つよ」
僕が言う。
「めちゃくちゃ役に立つんだよ!」
ヒカルちゃんが言う。
「めちゃくちゃ役に立ちますよ!」
大和くんが言う。
「理系のメンバー息が揃ってますね・・・」
一人だけ文系の高崎くんが言った。
僕らのあまりの剣幕に押されているようだった。
ここではない普通の空間なら、微分も三角関数もあんなのなんの役にたつの?で一盛り上がりするところだろう。
「サインコサインだってめちゃくちゃ使ってるしね」
僕は言う。いままさに使っているところだからだ。
つまり文系だろうとめちゃくちゃ恩恵を受けている。
それをなかなか知る機会はない、ただいまはSNSで創作を発表をする機会も増えていろいろなツールを使って創作している人が増えているから恩恵は受けやすい。
「そうなんですか?」
高崎くんが質問する。
そう言われてもピンとこないだろう。
それはそれで正しい、そういう教育がなかなか正しく行われていないのも事実だ。
「大和さんの歩様認証はそれの塊なんだよ!!」
ヒカルちゃんが言う。
そう僕らはずっとそれと向き合っていた。
「すべての、腕や足の角度を把握してるからですね」
大和くんが当たり前のようにいった。
「ほ、ほう・・・」
高崎くんがあまりの難しさに普段は言わないような相槌をうった。
僕が言う。
すでに高崎くんがみんなに次の司令をだして、操作が始まっていた。
僕は先程話した二人だけ強く表示されるようにした。
「すごい。地図に出てくるんですね。ってこれすごくないですか?予測到着時刻が出てる?」
高崎くんが言う。
そう僕のシステムではそれが表示される。
ルートももちろん予測されている。
「そうだね。移動速度がわかって距離がわかってるからだね」
僕が言う。
いわゆる人工知能による予測も、そういう数学の基本をくみあわせたものに過ぎない。
ただ量が多いので人間のそれよりもはるかに複雑なことができる。
「あ、小学校の頃ならう。道のり/速さx時間。み/は×じ!ですね」
高崎くんは言った。
そう、彼女は日本で一番良い大学を出ているので、学校で習うことは結構しっかり覚えているのだ。
そう、小学校で習うことの組み合わせに過ぎない。
「そうそう!」
話を聞いていた、ヒカルちゃんがうなずく。
彼女はいま中学生だし、そこで習っていることもいまきちんと役に立っている筈だ。
ただ、彼女はプログラムのために先行して数学を勉強しているようだけど。
「もうちょっと複雑なことしてるけどね」
僕は言う。
そう、原理的にはそれで間違いないのだが、もうちょっと精度が上がるようにいろいろ工夫はしていた。
シンプルな仕組みだけだと精度があがりきらないので、前後の動きや別の情報も組み込んでいる。
「微分とか積分とかしてるんだよ!」
ヒカルちゃんが言う。
そう、彼女はこのアプリの動きを見ていろいろ予測していた。
そしてその予測は当たっている。
「え、微分って役に立つんですか?」
高崎くんがシンプルな質問をした。
そう、よく話題になるあれだ。
「めちゃくちゃ役に立つよ」
僕が言う。
「めちゃくちゃ役に立つんだよ!」
ヒカルちゃんが言う。
「めちゃくちゃ役に立ちますよ!」
大和くんが言う。
「理系のメンバー息が揃ってますね・・・」
一人だけ文系の高崎くんが言った。
僕らのあまりの剣幕に押されているようだった。
ここではない普通の空間なら、微分も三角関数もあんなのなんの役にたつの?で一盛り上がりするところだろう。
「サインコサインだってめちゃくちゃ使ってるしね」
僕は言う。いままさに使っているところだからだ。
つまり文系だろうとめちゃくちゃ恩恵を受けている。
それをなかなか知る機会はない、ただいまはSNSで創作を発表をする機会も増えていろいろなツールを使って創作している人が増えているから恩恵は受けやすい。
「そうなんですか?」
高崎くんが質問する。
そう言われてもピンとこないだろう。
それはそれで正しい、そういう教育がなかなか正しく行われていないのも事実だ。
「大和さんの歩様認証はそれの塊なんだよ!!」
ヒカルちゃんが言う。
そう僕らはずっとそれと向き合っていた。
「すべての、腕や足の角度を把握してるからですね」
大和くんが当たり前のようにいった。
「ほ、ほう・・・」
高崎くんがあまりの難しさに普段は言わないような相槌をうった。