5)自由の都/金子みすゞ

文字数 9,051文字

天真爛漫(てんしんらんまん) 


        夜散る花

朝のひかりに 散る花は、雀もとびくら してくれよ。  

日ぐれの風に 散る花は、鐘がうたつて くれるだろ。

夜散る花は  誰とあそぶ、 夜散る花は  誰とあそぶ。



希望に萌えて花びらと乱舞するのは雀たち

朝を夢みて静かに厳かに鳴りわたる鐘の音

あなたは陽光のなかを高らかに謳ってよね

僕は影ふみ遊ぶみすゞの後を追っかけたい

いえいえ、みすゞが居るならどこまでも…。


みすゞなら、夜散る花を放っておかないさ、

理屈抜きで、みすゞは人間が大好きだもの。



        杉の木

「母さま私は何になる。」「いまに大きくなるんです。」

 杉のこどもは想います

(大きくなったらそうしたら 

 峠のみち 百合のよな 大きな花も咲かせよし

 ふもとの藪のうぐいすの やさしい唄もおぼえよし……。)


「母さま、大きくなりました そして私は何になる。」

 杉の親木はもういない 山が答えていいました

「母さんみたいな杉の木に。」



手をだし、足だし、ベロ()までも、

それが子どもというものだよね、

そうやりながら成長してくんだ、

頑張って頑張って親木になる杉だ。


みんな精一杯に頑張ってるんだ、

自分の居場所で根を張っていく、

風雪に耐えて育っていきながら、

皆を慰め励ます詩人になっていく。


百合たちだってそうでないのかな、

小鳥たちだってそうでないのかな、

精一杯に生きてる姿が詩人なんだ、

山も詩人たちを支えている詩人だよ。


詩人が育ち、詩人が唄う世界だよ、

みすゞの何もかもを詩と知る世界、

そして自由の都が出来ていくんだ、

みんなでわいわい楽しく言いながら。


みすゞは道標になってくれている。

道標に真っ直ぐに向かって立って、

進む方向を教えてもらわなければ。

みすゞとの出逢いを大事に大事にね!




#腐貴  #配剤・采配  #共生浪漫 #公共電波


2022/01/14 17:12

天真爛漫(てんしんらんまん)



(わだち)と子供

轍は()くよ、すみれの花を、石を轢くように。 田舎(いなか)のみちで。

子供はひろう、ちいさな石を、花を()むように。 (みやこ)のまちで。



このゆびとまれ、温かい声が聞こえて、

真っ先にとまってたんだよ、この僕が。


きっときっと指があがるの待っていた、

それでいちばんに停まれたんだね、僕。


みすゞの足あとを踏んで歩いてる‥君、

君はそのとき君でなく、みすゞなんだ。


すみれの花、やさしく摘んであげてる、

危ない石があれば、取除いてるみすゞ。


みすゞの足あと、自由の都へつづいて、

いつか、みすゞと吊り合う都へ。君も


みんな、そんな遊びが好きなんだよね、

染めてあげてよ、素敵なあなたの色で。




おとむらい

ふみがらの、おとむらい、

(かね)もならない、お(とも)もいない、ほんに さみしい おとむらい。

うす桃色のなつかしさ、憎い、大きな、(じょう)ぶくろ、

涙ににじんだインクのあとも、封じこめた花びらも、

めらめらと、わけなく燃える、(ほのお)が文字になりもせで、

すぎた、日の おもい出は、ゆるやかに、いま 夕ぐれの空へたちのぼる、



魂の想い出は、そうやって立ちのぼる、

封じ込められた魂は、ゆらゆらぶれて、

往く当てもなければ、慰めようもない。


思い出は、だからたくさん作るんだね、

夢のなかで、思い出を愉しむ魂なんだ、

そうやって慰められ、時空を旅する魂。



状ぶくろに収めたみすゞの想いとかも、

鐘もお伴もなかった想いも共有できる、

そのチャンスがある詩の世界なんだね。


旅に持っていけるものは他にないんだ、

夢のなかを、みすゞも、僕も、旅する、

過ごすのは夢のなかが殆んどだろうな。



心の籠もった、大切な、たいせつな文、

いつか読んでもらおうと仕舞ってたか、

いつか語り合える日を待っていたかも。


いつかはみんな笑い話にできる約束の、

そのためにこうして()の時を使ってて、

素敵な思い出づくりを。あなたも私も。




さよなら

降りる子は海に、乗る子は山に。 船はさんばしに、さんばしは船に。

鐘の音は鐘に、けむりは町に。 町は昼間に、夕日は空に。

私もしましょ、さよならしましょ。 きょうの私に さよならしましょ。



事実は小説より奇なりの世界にて

似ているようで、同じものはなく

出あいに同じものは有りえなくて


別離もそれぞれイチイチ異なって

出あうあとには別れが控えていて

別れには次の出あいが組まれてて


おなじ自分に逢うことさえもない

周りはともかく、自分の()だけは

「あら変ったのね」で済まされず


「おいしい、楽しい」を期待する

けど脚本に無関心なら鐘か鐘の音

煙か船か桟橋みたいな流される役


そんな自分に、さよならしましょ

さよならをいやいやさせられるか

いやなさよならにさよならするか


金子みすゞは色いろ教えてくれて

今日の出あいもいいものにできて

どんな出あいも自由の都で悦べる。





#腐貴  #配剤・采配  #共生浪漫 #公共電波


2022/01/29 16:13

天真爛漫(てんしんらんまん)



蜂と神さま

蜂はお花のなかに、お花はお庭のなかに、

お庭は土塀のなかに、土塀は町のなかに、

町は日本のなかに、日本は世界のなかに、

世界は神さまのなかに、

そうして、そうして、神さまは、小ちゃな蜂のなかに。



小ちゃな蜂に(はい)れるものは、なぁ~んだ?


この詩の詳しい解説、今回はやめときます。

自分で自力で探さなければもったいないし。




もういいの

――もういいの。

――まあだだよ。

枇杷の木の下と、牡丹のかげで、かくれん坊の子供。


――もういいの。

――まあだだよ。

枇杷の木の枝と、青い実のなかで、小鳥と、枇杷と。


――もういいの。

――まあだだよ。

お空のそとと、黒い土のなかで、夏と、春と。



隠れん坊は楽しいからね、 みすゞも好きだったんだ、

みすゞはナニを隠したか、 わさわさ宝が出てきそう、


今回読んだ詩は一部のみ、 それもあてがい扶持でさ、

選んだ人の思わくは如何(どう)、 それを読みとく(たの)しみも、


遊ぶ心は天真爛漫がいい、 深刻にせず、期待はして、

ヒントは詩のなかにある、 みすゞを好きなもの同士、


子供になれるし小鳥にも、 隠れるとこはいっぱいで、

月の裏まで探してごらん、 決めつけること何もなく、


すこしずつ、すこしずつ、 遊び上手になれていくよ、

遊び場に欠かせない遊具、 みすゞお手製スグレモノ、




キネマの街

あおいキネマの 月が出て  キネマの街に なりました。

屋根に 黒猫 居やせぬか。 こわい マドロス 来やせぬか。

キネマがえりに 月が出て  見知らぬ街に なりました。



想像力が豊かなみすゞ、 だったら仕方ないよね、

本の知識も半端でなく、 想像してしまうのかも、


月がとっても青いから、 遠まわりして帰るんだ、

キネマのような月の夜、 いい雰囲気に(ふく)らんで、


ほかに欲しい道具だて、 不吉な黒猫やマドロス、

やったあ!(たくま)しい胸板、 温かで優しい腕のなか、


顏も容姿も見ないでね。 僕は上でなく並だもの。

ああ、韓ドラの彼氏の、 なんて恰好(かっこ)いいこと‥。




女の子

女の子って ものは、 きのぼりしない ものなのよ。

竹馬乘ったら おてんばで、 ()独楽(ごま)するのは お馬鹿なの。

私はこいだけ知ってるの、だって一ぺんずつ 叱られたから。



みすゞは夫の所有でしょうか、 夫はみすゞの所有でしょうか、

時代や社会の常識という偏見、 そんなことに関心ないかもね。


男の子は まだ子供盛りでも、 女の子は もう子供でなくて、

きのぼりしない はしたない、 竹馬乘ったら お脚が見える。


打ち独楽してる 女をみたら、 ハンサム男は近寄らなくなる、

みすゞは子供と 想われても、 大人の都合もこいだけ言える。



みすゞは大人で、僕は子供で、 最近の子供はませてるけれど。




#腐貴  #配剤・采配  #共生浪漫 #公共電波


2022/01/30 15:12

天真爛漫(てんしんらんまん)



光の(かご)

私はいまね、小鳥なの。

夏の木のかげ、光の籠に、みえない誰かに飼われてて、

知っているだけ唄うたう、私はかわいい小鳥なの。

光の籠はやぶれるの、ぱっと(はね)さえひろげたら。

だけど私は、おとなしく、籠に飼われて唄ってる、

心やさしい小鳥なの。



いろいろのことを、いっぱい知っているんだ、

知ってるからって すれっからしじゃなくて、

小鳥にも、子供にも、木にも、光にもなれる、

遊び場だもの、悪戯っ子にもなれる、みすゞ。


怖い鬼の役も、変顔のお多福も、得意そうで、

そこに僕がいたら、一緒にお道化(どけ)ていたかも、

いやいや僕も、みすゞに負ける気ないけどね、

それでもやっぱり、みすゞのほうが強そうだ。


心やさしいみすゞには、我ままも言えそうで、

だけど手加減なんか、してくれなさそうだし、

その日にそなえて、腕を磨いておかなくちゃ、

つよい姉貴でよかったと、言えるくらいまで。




港に着いた舟の帆は、みんな古びて黒いのに、

はるかの沖をゆく舟は、光りかがやく白い帆ばかり。

はるかの沖の、あの舟は、いつも、港へつかないで、

海とお空のさかいめばかり、はるかに遠く行くんだよ。

かがやきながら、行くんだよ。



入学したての一年生は、先生が呼んでも、聞いてない、

あっちでワイワイ、向こうでガヤガヤと、集まらない、


これが上級生になると、精かんな顔立ちになってきて、

先生に代って下級生をまとめてくれたりも、頼もしい、


そんなこと、子どものカバンを見ながら思ったりする、

すり切れたカバンとも、永いこと付きあってる六年生、


だけど彼らも、新一年生になるからね、緊張するよね、

さすがの金子みすゞも、僕に手を焼くかも知れないぞ、


そうやって鍛えられていくんだ、大人になる仕度だよ、

あの白い帆はどっちだろ、あの手捌(てさば)きはベテランかも。



ちょいと 渚の貝がら見た間に、

あの帆は                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                       んんんんどっかへ 行ってしまった。

こんなふうに 行ってしまった、

誰かがあった――

何かがあった――



だから言ったのに、これだから駄目なんだみすゞ、

そう言ってみたかった、いっぺん負かしたかった、


鍛えたら強くなるんだ、それは嫁で、実証済みで、

最近は、(ひね)るより捻られるほうが普通になってる、


分るだろうか、弱い嫁では気の休まるときがない、

最近では、姿がみえない嫁にヤキモキしてばかり、


黙ってどこへ行ったのか、帰ってくるまで心配で、

あの()は、みすゞは、どっかへ 行ってしまった、


別に、誰か、何か、起ったのでなく、一件落着で、

この詩、報われたかったみすゞの願いにも思えて。




 押し競べ負かし負かされ冬温し  (やわらげる)





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2022/01/30 22:15

天真爛漫(てんしんらんまん)




玩具(おもちゃ)のない子が

玩具のない子が さみしけりゃ、玩具をやったらなおるでしょう。

母さんのない子が かなしけりゃ、母さんをあげたら嬉しいでしょう。

母さんはやさしく 髪を撫で、玩具は箱から こぼれてて、

それで私の さみしいは、何を貰うたらなおるでしょう。



育ってきたみすゞの記憶をたど(辿)ってみて、

モノに飢える姿を見つけられるだろうか。


三歳時に亡くなった父親を恋しがったか、

補いがついているとき、飢えを覚えない。



みすゞはむしろ恵まれた環境下に育った、

この詩にふれると僕はそう感じてしまう。


母さんのない子の痛みをどう理解できる、

母さんの愛を受けながら理解できるのか。



暗闇でしか見えないモノがある‥朝ドラ、

「カムカムエヴリバディ」の台詞(せりふ)だよね。


玩具と母親は違う‥あなたは分りますか?

飢えなければ飢えの想いを理解できない!



それでもナニか、知らないナニかを感じ、

みすゞは詠んでいる、「さみしい」って。


このとき、みすゞの母親は亡かったかも、

恵まれてた己を思えば嘆けなかったかも。



知らなければ、ひとの身を思いやれない、

失って、ひとの身も思えるようになれる。


みすゞのさみしいに、僕が出来ること‥、

人間・みすゞに関心(かんしん)を寄せつづけていく。



関心があったら、見て・聞いて・言える!

関心がなければ、こうして遊びにこない!




きりぎりすの山登り

きりぎっちょん、山のぼり、朝から()うから、山のぼり。

ヤ、ピントコ、ドッコイ、ピントコ、ナ。

山は朝日だ、野は朝露だ、とても跳ねるぞ、元気だぞ。

ヤ、ピントコ、ドッコイ、ピントコ、ナ。

(中略)

山は月夜だ、野は夜露、露でものんで寝ようかな。

アーア、アーア、あくびだ、ねむたい、ナ。



自由の荒野とあそんでる、 そのキリギリスとあそぶ。

太陽を、山を、朝を()で、 目についた、全てを愛で。


そうやって元気な生命で、 そうやって寝静まる命で。

これに不足があるかしら、 そんなこと思う()もない。



一寸の虫にも五分の魂で、 無駄な生を送りはしない、

一寸の虫と遊んだりして、 世界と自然に触れあって。


生の全てを(たの)しむときは、 輝く生命、時空(じくう)の旅路で、

それにしても元気ならね、 元気なら愉しめるんだね。



みすゞとの普通(ふつう)なお時間! 滅多にないチャンスかも!




「さみしい王女」巻末手記

――できました、できました、かわいい詩集ができました。

我とわが身に (おし)うれど、心おどらず さみしさよ。

夏暮れ 秋もはや更けぬ、針もつひまのわが手わざ、

ただにむなしき心地する。

誰に見しょうぞ、我さえも、心足らわず さみしさよ。

(ああ、ついに、登り得ずして帰り()し、山のすがたは雲に消ゆ。)

とにかくに むなしきわざと知りながら、秋の(ともし)の更くるまを、

ただひたむきに 書きて来し。明日よりは、何を書こうぞ さみしさよ。



みすゞはこうして僕に(おし)えてくれてる、

だからね他人ごとに想うのは勿体ない。


みすゞは僕を名指しで招いてくれたし、

僕は僕で思いっきり遊ぶ、みすゞとね。


みすゞは知ってること、何でも教える、

僕は知ってること、何でも語り尽くす。


伝えあう、みすゞと僕の、お互いさま、

心からのご馳走!  大王の(ぜん)!  自由の都!



分かるよね‥みすゞは(うた)ってくれてる。





#腐貴  #配剤・采配  #共生浪漫 #公共電波 #NHK朝ドラ


2022/01/31 16:30

天真爛漫(てんしんらんまん)



昨夜『金子みすゞ詩集』最終4回目放映でした、

みすゞの想いが視聴者に浮彫りに見える仕掛け!


全512編から視聴者に合わせた()りすぐりの詩、

講師の想いが凝縮した 100分de名著中の詩群!



それにしてもみすゞの詩は何故忘れられたのか?

ブームが終わったというだけで納得できるのか?


折しも世は戦乱に巻込まれていったで済むのか?

そんな他人(ひと)ごとに済ませてお茶を(にご)したくない。



他人ごとにしないために?自分ごとにするのみ!

自分ごとは「自由の荒野」の人々に(そな)わる約束。


文学者たちが戦意高揚に加担した事実に納得し、

西條八十たちが軍歌を作ったのにも合点(がてん)がいく、



権威を目ざす詩人・文人はテリトリーに(ひし)めく。

みすゞたちマイノリティには自由の荒野がある。


それで今、私たちは?テリトリー?自由の荒野?

お分りですか?戦乱はどこで始まるのだろうか?



子供たちは、どうして天真爛漫でいられないの?





#腐貴  #配剤・采配  #共生浪漫 #公共電波 #NHK朝ドラ


2022/02/01 22:09

天真爛漫(てんしんらんまん)




童謡『里の秋』が大ヒットしたのは戦後3年目。

私たち庶民の願いがいっぱいの()のうつくしさ。


殺せ殺せと合唱した軍歌から平和への大転換で、

いや、詩を自由に詠える時代がやってきたんだ。


ああ  父さんよ  ご無事でと 今夜も  母さんと  祈ります


自分たちの父や兄を殺した敵が居なくなったの?

それで憎い敵でもやさしく包んであげたい子供?


それなら私たち日本人は広い心の持ち主ですね?

世界中の子どもが家族の無事を祈っているんだ!



心のなかの問題を解決してなければ勃発(ぼっぱつ)するよ。

その結果、人々の(うら)みや悲しみの声が充満する。


子たちの悲痛の声を聴くには暗闇が必要なんだ!

悲劇・悲鳴を見たり聞くために暗闇にするべき?



悲鳴を聴かせてやる‥僕はそんなこと言わない!

だけど悲鳴を聴かせてやりたいって思いは分る!


他人の罪は(ゆる)さないが、俺だけは見逃してくれ、

そういう思いで過ごしている人の気持ちも分る!



それに気づいたら『里の秋』の歌詞は悲惨(ひさん)かも、

よその子の父を殺したら帰って来れるんだもの!


親はもう十分に暗闇を見て味わったのでないか?

それをあなたのお子にも味わわせるべきなのか?




戦争は罰し合戦だよ。互いを憎み罰し合う関係!

人を罰したいと思う人の心に戦争は始まるんだ!


罰するのはテリトリーのルール・約束なんだよ!

テリトリーで詠むときは、みすゞの詩は悲しい!



みすゞの詩は自由の都で詠んでこそ生きるんだ!

自由の都は僕たち一人ひとりの心に始まるんだ!


人に気に入られるにはテリトリーは都合がいい。

人と信じあい・尊びあうには、自由の都がいい。



未熟も下手も受入れられ、叱られない自由の都。

未熟者は叱られ罰せられて落第するテリトリー。


あなたのお子の居場所はあなた次第で決まるよ。

人を成績で評価しますか?無条件に(たた)えますか?




次回最終回、みすゞの詩で(たの)しむ積り。





#腐貴  #配剤・采配  #共生浪漫 #公共電波 #NHK朝ドラ


2022/02/02 16:55

天真爛漫(てんしんらんまん)



今日はの節分とされますが季節は春でなく

言葉遣いを(うるさ)く云うと嫌われますがアーツ


お寺や神社での伝統行事は相変わらずお盛んで、

福や鬼がひっぱり(だこ)の人気者になっていますね。


ひっぱり蛸はそもそも磔刑(たっけい)の形容で、キリストに限らず、

車で八つ裂きにした(はりつけ)だったが、蛸には人間が鬼だよね。




鬼に出食わせば不運、福の神に出合ったら幸運、

善人・悪人ともに運・不運が訪れる愉快な発想。


節分の意味‥あなたのお気に召しませば幸いで、

節分の約束ごとはテリトリーだけのものですよ。


即ち節分のルールは自由の荒野では使えません!

そんな勝手な者は自由の荒野に居ないからです!



みすゞの詩の評価を権威が下すとき、運・不運!

権威の目論見に外れた詩人は居場所を失くした!


みすゞは、テリトリーを捨てたらよかったけど、

自由の荒野の存在に気づかなかったみたいだね。


そういう事情があったのだろうと僕は思うけど、

それが大正・昭和の時代の金子みすゞなんだよ。



僕のためにみすゞは詩を詠み、生きてくれたよ!

みすゞを自分ごとにできるあなたには分るよね?


亡くなって九十二年かあ‥祝福したいな百周年!

みすゞにはドンパチ花火で魅せてあげたいなあ!




明るい方へ

明るい方へ 明るい方へ。 一つの葉でも 陽の()るとこへ。 (やぶ)かげの草は。

明るい方へ 明るい方へ。 (はね)()げよと ()のあるとこへ。 夜飛ぶ虫は。

明るい方へ 明るいほうへ。



げんきな児は われ勝ちに 奪いにいくよ。いす取りゲーム。

おそい児も きょろきょろ のこったいすのとこへはしるよ。


明るい方を 奪いあいする テリトリーのひとたち。

限られたいすを 奪いあいする テリトリーの児は。


火にぶつかって 体が燃えても おしえ合えない。 虎視(こし)眈々(たんたん)




自由の荒野に おいでね。 そこで あそぼうね。




不思議

私は不思議でたまらない、 黒い雲からふる雨が、 銀にひかっていることが。

私は不思議でたまらない、青い桑の葉たべている、 蚕が白くなることが。

私は不思議でたまらない、たれもいじらぬ夕顔が、 ひとりでぱらりと開くのが。

私は不思議でたまらない、誰にきいても笑ってて、あたりまえだ、ということが。



不思議でたまらないよね、僕もそうだよ、それで声掛けまわって、

そうなんだよ、みすゞの頃は 笑ってあたりまえだ…までだった、


今はもっと深刻で、滅多のことは 言えない想いが あふれてて、

笑った顔を 見せちゃいけない そんなつらい心が あふれてて、


それでも 僕は 思うんだよ。仕合(しあわ)せの(うた)の 仲間がふえたらさ、

わたしもぼくも、みすゞの仕合せにまざりたいと、思うのでない?


幸せになりたいと、ひとりでぱらりと開く夕顔に浪漫を感じない?

銀にひかっている雨粒に幸せを感じるって、すてきな浪漫でしょ?

世界は不思議に満ちていて、蚕の白にも夢を紡いだ詩人たちだね?


笑ってみせる役もいいけど、気楽に生きて語れる詩人でいいよね?




このみち

このみちのさきには、大きな森があろうよ。ひとりぼっちの榎よ、このみちをゆこうよ、

このみちのさきには、大きな海があろうよ。蓮池のかえろよ、このみちをゆこうよ、

このみちのさきには、大きな都があろうよ。さびしそうな案山子よ、このみちをゆこうよ、

このみちのさきには、なにかなにかあろうよ。みんなでみんだで行こうよ、このみちをゆこうよ、



みすゞが思ってるのと、きっとおなじみちだよ、

このみちは、自由の荒野へ、つづいてる一本道、

ひとりひとりは、だれも、ちがっているけれど、

だけどそこでは、あなたが、私が、だれもが宝、

おなじ特技はなくていい、あなたそのものが宝、

みんなを仲間と、おもうあなたが宝野(とみの)の主人公、

みすゞの詩であそんでて、そんなこと思ってる。



みすず、ありがとう、またあそびにくるからね。




#腐貴  #配剤・采配  #共生浪漫 #公共電波


2022/02/03 23:45

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登場人物紹介

壽佐袁(すさお)

ここ「ちょっと待って! / 架空」の牽引役(語り部)を務めます。

阿龍門 稜(おりゅうと たか)の(です。その時点・時点のの年齢に関係なく、つまり幼時期・青年期・老年期はもちろん、生前も死後もこの顏でとおします。

幼君真虫(まむし)


気にしない人は気にしない幼君なんだ!

双子だったって…口癖、直すのかなあ!

クリス AB²


 語り部 クリスAB²

スフェ-ン AB²


 語り部 スフェーンAB²


アンバー AB²


 語り部 アンバーAB²

子供ゲストⒶ


中身は小説ごとに別人で、不特定の人物を想定


子供ゲストⒷ


中身は小説ごとに別人で、不特定の人物を想定

子供ゲストⒸ 


子供ゲストⒹ

女性ゲストⒶ


中身は小説ごとに別人で、不特定の人物を想定しております

男性ゲストⒶ


中身は小説ごとに別人で、不特定の人物を想定しております

男性ゲストⒷ


中身は小説ごとに別人で、不特定の人物を想定しております

ゲストⒶ:無性別


中身は小説ごとに別人で、不特定の人物を想定しております

ゲストⒷ:無性別


中身は小説ごとに別人で、不特定の人物を想定しております

阿龍門稜(おりゅうと たか)


ここ「fudoki]全体の文責です。

至らぬ点は多いと思いますが、都度努力して直してまりますので、よろしくお願いもうします。

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