セリフ詳細

天真爛漫(てんしんらんまん)



蜂と神さま

蜂はお花のなかに、お花はお庭のなかに、

お庭は土塀のなかに、土塀は町のなかに、

町は日本のなかに、日本は世界のなかに、

世界は神さまのなかに、

そうして、そうして、神さまは、小ちゃな蜂のなかに。



小ちゃな蜂に(はい)れるものは、なぁ~んだ?


この詩の詳しい解説、今回はやめときます。

自分で自力で探さなければもったいないし。




もういいの

――もういいの。

――まあだだよ。

枇杷の木の下と、牡丹のかげで、かくれん坊の子供。


――もういいの。

――まあだだよ。

枇杷の木の枝と、青い実のなかで、小鳥と、枇杷と。


――もういいの。

――まあだだよ。

お空のそとと、黒い土のなかで、夏と、春と。



隠れん坊は楽しいからね、 みすゞも好きだったんだ、

みすゞはナニを隠したか、 わさわさ宝が出てきそう、


今回読んだ詩は一部のみ、 それもあてがい扶持でさ、

選んだ人の思わくは如何(どう)、 それを読みとく(たの)しみも、


遊ぶ心は天真爛漫がいい、 深刻にせず、期待はして、

ヒントは詩のなかにある、 みすゞを好きなもの同士、


子供になれるし小鳥にも、 隠れるとこはいっぱいで、

月の裏まで探してごらん、 決めつけること何もなく、


すこしずつ、すこしずつ、 遊び上手になれていくよ、

遊び場に欠かせない遊具、 みすゞお手製スグレモノ、




キネマの街

あおいキネマの 月が出て  キネマの街に なりました。

屋根に 黒猫 居やせぬか。 こわい マドロス 来やせぬか。

キネマがえりに 月が出て  見知らぬ街に なりました。



想像力が豊かなみすゞ、 だったら仕方ないよね、

本の知識も半端でなく、 想像してしまうのかも、


月がとっても青いから、 遠まわりして帰るんだ、

キネマのような月の夜、 いい雰囲気に(ふく)らんで、


ほかに欲しい道具だて、 不吉な黒猫やマドロス、

やったあ!(たくま)しい胸板、 温かで優しい腕のなか、


顏も容姿も見ないでね。 僕は上でなく並だもの。

ああ、韓ドラの彼氏の、 なんて恰好(かっこ)いいこと‥。




女の子

女の子って ものは、 きのぼりしない ものなのよ。

竹馬乘ったら おてんばで、 ()独楽(ごま)するのは お馬鹿なの。

私はこいだけ知ってるの、だって一ぺんずつ 叱られたから。



みすゞは夫の所有でしょうか、 夫はみすゞの所有でしょうか、

時代や社会の常識という偏見、 そんなことに関心ないかもね。


男の子は まだ子供盛りでも、 女の子は もう子供でなくて、

きのぼりしない はしたない、 竹馬乘ったら お脚が見える。


打ち独楽してる 女をみたら、 ハンサム男は近寄らなくなる、

みすゞは子供と 想われても、 大人の都合もこいだけ言える。



みすゞは大人で、僕は子供で、 最近の子供はませてるけれど。




#腐貴  #配剤・采配  #共生浪漫 #公共電波


作品タイトル:ちょっと待って| 架空

エピソード名:5)自由の都/金子みすゞ

作者名:阿龍門 稜  fudoki

2|社会・思想|完結|38話|77,523文字

正論・正義, 罪~罰, シリアス, 哲学~証言, 仏法~カリスマ, 社会常識, ノンフィクション, 現代群像劇, ファンタジー, 目覚め

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多くの方に援(たす)けられて今の阿龍門 稜がある。それが身近なお人だと日常的にお礼を言えるが不特定多数だとお礼を言わないままになっているケースが殆んど。それでどうしたら良いか...そんなことを思いながら是の場に至った次第です。

教えてくださるお人の心は分らなくても、好いことを教わったと思うことはじつに多い私。逆に「それは違うのじゃない?」と思うこともしばしばですが、よくよく考えると指摘は当っていると思うことも多く、慌てて結論を出さなくて良かったと思ったり。

やっぱりもっと勉強しなければ! この場は私小説・未来形の舞台!不幸な決着では詰りませんし、「未来のことは分らない」と無頓着に済ませてもいられません。それで私は主人公が満足できる未来へ帰着する物語を企画しております。不可能でしょうか?

他人の未来は...あなたにも分らないでしょう! 分るのは自分自身の未来のみ! ご存知でしょうけど、不幸の未来に今すぐ帰着できるなら、それと同じ理屈で幸福の未来へも直ちに帰着できていい筈ですね。ハラハラする場面も愉しみたいなあ!

この小説のネタには私自身の勘ちがいの経験とか、痛い目をみた記憶とか、アレヤコレヤを使えそうです。なによりコレまでお世話になった方々へのお礼の場に使えるから好いかな...そんな計算を当然ながら私なりにしております。

(ご注意)
なお間違いが起きないよう、私が設定する登場人物は架空の存在で覆面になっており。これは「二次小説」でもないのかな。

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ここへ参加してみよう・遊んでみよう・困らせてやろう・・・動機は何でも「一丁噛んでやろう」とお思いになられたらお気軽にお申しつけください。滅多なことでは拒絶しません。(文責・阿龍門 稜)