無条件の愛
文字数 769文字
お前は本当にわかりやすいな。
全ての感情をその華奢なカラダ全身を使って表現してくる。表情で、態度で、声で、包み隠さず、恥ずかしげもなく、魅せつけてくるんだ。そういうところが堪らなく可愛いくて、俺のココロを掴んで離さない。もう付き合って3年になるが、この感情はまったく色褪せず、むしろ愛しさは募るばかり。もちろん、お前には秘密だけど。
自分にないものはより魅力的に見えるらしいが、お前といると本当にそうだと思えてくる。俺は感情を表に出さない。出したいとも思わないし、笑っている顔ですら人に見られたくない。経験上、「ヒトはヒト、自分は自分。仲良くすることはできるが所詮ウワベだけ」と知っているから、他人と感情を共有したいとは、思えない。
だけどお前は違った。
初めて会った時から、壁を作ることなく、寄り添ってくれたな。それからは何があっても、そばにいてくれたな。コロコロと表情を変えながら、俺を楽しませ、癒してくれるな。
そして、無条件の愛とは何かを、教えてくれたな。
ありがとう、嬉しいよ。お前に出会えて、俺は幸せだ。
今日もお前を抱きしめてから寝るとしよう。さあ、こっちへおいで。
名前を呼ぶと、案の定嬉しそうに俺の腕の中に収まり、そして頬にキスを落とした。緩みそうになる理性を制御しながら、その腹部に手を滑らせる。なぜだか知らないが、ここが感じるポイントらしい。すでに目の前には、トロケルような視線、熱いトイキ。知ってるぞ、こっちも気持ちいいんだろ。ああそうだ、ここも。
よし、そろそろ寝ようか。ん?もっと欲しいって?ダメだ、眠れなくなるだろ。いい子にしてろ。続きはまた明日な。
それじゃあ、
「ほらハウスしろ。いい子だ、おやすみ」
こいつの名はリオ。ミニチュアシュナウザーで、俺の愛犬だ。