【詩的モノローグ】ふたり

文字数 652文字


ねえ、愛って何だと思う?

大好きな相手に感じる胸の高鳴りや高揚感もあるだろうけど、それだけじゃない気がしない?

一緒にいて心が安らぐ、全て許せる、笑顔をわかちあいたい、あなたを支えたい、あなたを信じたい。いろんな感情を沸き起こすものだと思うんだ。定義があるようでないような、わりと曖昧で、おかげで広くどこにでも見つけられるものだよね。ねえ、君はどう思う?


君は「本物の愛を経験したことがない」って言ったね。頑なにそう信じているね。

ならば、僕と一緒に、その経験を作り上げようよ。僕が、君を幸せで満たすいちばん最初の人になるから。

君のためなら、どんな愛でも叶えよう。甘いのも、(から)いのも、重いのも、軽いのも、お望みどおりに。ちなみに、僕は甘いのが得意かな。

「愛情は目に見えないから、証明するのは難しい」って?君のその気持ち、よくわかるよ。

だから僕は、言葉で、態度で、行動で、表情で、僕の全部で、形にしてみせる。大好きの言葉だけじゃなくて、優しさだけじゃなくて、キスだけじゃなくて、笑顔だけじゃなくて、思いつく愛の幸せを全部、君に贈ろう。


うん、なあに?永遠の約束が欲しいの?ごめんね。叶えてあげたいけど、それは約束できない。僕が保証できるのは「今この瞬間」だけだからね。だから、丁寧に今を重ねて、ふたりの未来を描いていこうよ。きっと大丈夫。このふたりなら、君と僕なら、絶対にできる。

さあ、ここからだね。まずは君を抱きしめさせてよ。ふたりのココロが、重なるように。


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