【寄り添いモノローグ】 大丈夫だよ
文字数 1,772文字
【おことわり】受け取り方によって、内容が重いと感じられる方もいらっしゃるかもしれません。ゆっくり読み進めていただけたらと思います。
**********
うん、君は大丈夫だよ。
ヒトがキライでも、いいんだよ。
外に出たくなくても、いいんだよ。
その気持ち、よくわかる。
君はそのままで、いいんだよ。
少しだけ、僕の話をしようか。
僕はね、よく「真面目だね」って言われるし、そういう自覚もある。
子どもの頃に、真面目で在る自分ばかり褒められるもんだから、それが「絶対的な良きこと」として行動指針となり、「そうあるべき」と自分に言い聞かせていたからね。
だから、みんなが頼ってくれたよ。
この人に任せれば大丈夫と、
沢山のことをお願いされたよ。
僕は喜んでやったよ。
何でもやったよ。
ありがとうと言われるのが嬉しかったよ。
だけどね、
たくさん我慢したよ。
たくさん涙を飲んだよ。
自分の時間を相手にたくさんあげたよ。
必死に痛みを隠したよ。
当たり前のように、自分よりヒトのことを優先したよ。
当然のこととして、自分を押し殺したよ。
そして、あるとき、自分の気持ちがわからなくなったよ。
それはお仕事中だった。その時も、相手の期待に添えるように、自分のベストを尽くしたんだ。手を抜いたつもりは全くない。自信を持って成果物を提示したら、相手は激怒した。
「こんなんじゃ全然ダメだ。なんでもっとできないんだ?」
できない。
できない。
できない。
「お前は何もできない人間だ」と宣告された気分だった。
僕は咄嗟に次の言葉を口にした。これを言うのは慣れてたから、ほぼ無意識に口をついた。
「大変申し訳ございませんでした」
相手は、眩しい才能と確固たる実績を持ち、自分には到底及ばない優秀な方だった。もちろん尊敬もしてた。だけど、その方と同等の仕事レベルに達していない者には、容赦がなかった。
僕はそれまでも我慢してた。でも、どんなに怒られようとも、努力をやめたくなかった。我慢してでも素直に努力を重ねれば、いつかこのヒトみたいに素晴らしい仕事ができるようになると、強く信じてたから。だけど、我慢は、なにも解決してくれなかったよ。
その日を境に、僕は仕事に行けなくなり、ヒトが大キライになったんだ。
ずっと頭が痛いし、吐き気もするし、やる気はココロから家出してた。
何のために生きてきたのか、よくわからなくて、何のために生きていくのかも、よくわからなかった。考えがまとまらず、ただ、時間だけが、静かに過ぎていったよ。世界のどこかに、どこでもない虚無に、自分ひとりだけが、残された気分だったよ。
だけどね。そんな僕に、手を差し伸べてくれる人がいてね。そのヒトは、僕の話を真剣に聞いてくれたよ。
そして「辛かったな」って言って、一緒に、泣いてくれたんだ。
僕は涙が止まらなかった。そう、そのときやっと気付けたんだ。僕は辛かったのだと。泣きたいほどに、辛かったのだと。
とても、ココロが軽くなった。どこでもない虚無から、ここに、戻ってこれた気がした。ここには、僕の気持ちをわかってくれるヒトがいるのだと、初めて知った。素直に、嬉しかった。
おかげで、僕はこうして、またここで、生きている。まあ、こうなるまでいろいろあったし、時間はかかったけどね。
そして、僕はこうして、言葉で表現し、君を見つめ、君を見守っている。
君は、大丈夫かい?
我慢し過ぎていないかい?
ヒトを優先し過ぎていないかい?
辛さを、涙を、自分を、誤魔化していないかい?
ねえ聞いて。
僕はいつだって、君のそばにいるよ。物理的な距離は離れているけれど、このココロはいつだって君に寄り添っているよ。(邪魔だったらごめんね)
だから、辛くなったら、僕に教えてほしい。
君の話をとことんまで聞くね。
そして、分かち合おうね。
辛さも痛みも半分こできるよ。
僕が必ず、君のココロを守ろう。
ヒトがキライでも、いいんだよ。
外に出たくなくても、いいんだよ。
そうだよ。
君はそのままで、大丈夫だよ。
どんな君でも、
僕は君のことが、
大好きだよ。
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うん、君は大丈夫だよ。
ヒトがキライでも、いいんだよ。
外に出たくなくても、いいんだよ。
その気持ち、よくわかる。
君はそのままで、いいんだよ。
少しだけ、僕の話をしようか。
僕はね、よく「真面目だね」って言われるし、そういう自覚もある。
子どもの頃に、真面目で在る自分ばかり褒められるもんだから、それが「絶対的な良きこと」として行動指針となり、「そうあるべき」と自分に言い聞かせていたからね。
だから、みんなが頼ってくれたよ。
この人に任せれば大丈夫と、
沢山のことをお願いされたよ。
僕は喜んでやったよ。
何でもやったよ。
ありがとうと言われるのが嬉しかったよ。
だけどね、
たくさん我慢したよ。
たくさん涙を飲んだよ。
自分の時間を相手にたくさんあげたよ。
必死に痛みを隠したよ。
当たり前のように、自分よりヒトのことを優先したよ。
当然のこととして、自分を押し殺したよ。
そして、あるとき、自分の気持ちがわからなくなったよ。
それはお仕事中だった。その時も、相手の期待に添えるように、自分のベストを尽くしたんだ。手を抜いたつもりは全くない。自信を持って成果物を提示したら、相手は激怒した。
「こんなんじゃ全然ダメだ。なんでもっとできないんだ?」
できない。
できない。
できない。
「お前は何もできない人間だ」と宣告された気分だった。
僕は咄嗟に次の言葉を口にした。これを言うのは慣れてたから、ほぼ無意識に口をついた。
「大変申し訳ございませんでした」
相手は、眩しい才能と確固たる実績を持ち、自分には到底及ばない優秀な方だった。もちろん尊敬もしてた。だけど、その方と同等の仕事レベルに達していない者には、容赦がなかった。
僕はそれまでも我慢してた。でも、どんなに怒られようとも、努力をやめたくなかった。我慢してでも素直に努力を重ねれば、いつかこのヒトみたいに素晴らしい仕事ができるようになると、強く信じてたから。だけど、我慢は、なにも解決してくれなかったよ。
その日を境に、僕は仕事に行けなくなり、ヒトが大キライになったんだ。
ずっと頭が痛いし、吐き気もするし、やる気はココロから家出してた。
何のために生きてきたのか、よくわからなくて、何のために生きていくのかも、よくわからなかった。考えがまとまらず、ただ、時間だけが、静かに過ぎていったよ。世界のどこかに、どこでもない虚無に、自分ひとりだけが、残された気分だったよ。
だけどね。そんな僕に、手を差し伸べてくれる人がいてね。そのヒトは、僕の話を真剣に聞いてくれたよ。
そして「辛かったな」って言って、一緒に、泣いてくれたんだ。
僕は涙が止まらなかった。そう、そのときやっと気付けたんだ。僕は辛かったのだと。泣きたいほどに、辛かったのだと。
とても、ココロが軽くなった。どこでもない虚無から、ここに、戻ってこれた気がした。ここには、僕の気持ちをわかってくれるヒトがいるのだと、初めて知った。素直に、嬉しかった。
おかげで、僕はこうして、またここで、生きている。まあ、こうなるまでいろいろあったし、時間はかかったけどね。
そして、僕はこうして、言葉で表現し、君を見つめ、君を見守っている。
君は、大丈夫かい?
我慢し過ぎていないかい?
ヒトを優先し過ぎていないかい?
辛さを、涙を、自分を、誤魔化していないかい?
ねえ聞いて。
僕はいつだって、君のそばにいるよ。物理的な距離は離れているけれど、このココロはいつだって君に寄り添っているよ。(邪魔だったらごめんね)
だから、辛くなったら、僕に教えてほしい。
君の話をとことんまで聞くね。
そして、分かち合おうね。
辛さも痛みも半分こできるよ。
僕が必ず、君のココロを守ろう。
ヒトがキライでも、いいんだよ。
外に出たくなくても、いいんだよ。
そうだよ。
君はそのままで、大丈夫だよ。
どんな君でも、
僕は君のことが、
大好きだよ。