頑張っているあなたへ。お疲れさまです

文字数 1,153文字

よかった。やっと会えたね。待ちきれなかったよ。

僕はアーネスト・ラヴ。君のための存在さ。

え?そんなのいらないって?うん。急に言われたらそうなるよね。だけど、ちょっとだけお話聞いてくれるかな。ほら、君の指定席は僕の隣。あったかいココアとフカフカのクッションもどうぞ。


ねえ。君の声が聞こえたよ。寂しい、って聞こえたよ。口に出していなくても、僕の大きな耳なら聞こえる。この耳はね、心の中で大きくなっている感情も、音となって聞こえるんだ。



僕はこの瞳で見てきたよ。君が頑張っている姿を、ずっと見てきたよ。理不尽なことをされても、最大限の努力が評価されないときも、必死に前を向いて何事もやり遂げてきたね。それは決して、誰もが簡単にできることじゃない。君はすごいね。


君は泣かないね。目まぐるしい忙しさでも、眠れぬほど悔しくても、人生で一番辛い日も、泣かずに耐えたね。「泣くことは弱いこと」、そんな自分になりたくなくて、懸命に己を奮い立たせていたね。その心意気はとても気高く、立派だと思う。


君は淡々と、粛々と、誠実に君の時間を過ごしてきたね。やるべきことをやり、どんな些細なことでも本気で、仲間に迷惑をかけまいと、いつだって全力だったね。「きっといつか報われる」、そう願って、そうなりたくて、どこかで叶わぬ不安を感じつつも、信じようとしていたね。弱音もはかず、愚痴も言わず。君は本当に、本当に優しいね。


そんな君の心は、「寂しい」と言っているね。


もう、心のどこかで気づいてるんじゃないかい。

頑張ることに、疲れたって。頑張ることを、やめたいって。


どうかな?



僕は知ってるよ。君は本当によく頑張ったね。お疲れさま。少しのあいだ、抱きしめさせてほしい。


大丈夫だよ。弱音を吐いたって。僕が全部受け止める。

いいんだよ、途中で投げ出したって。それは君の心を削ってまで完遂する必要があるものなの?

泣くことは弱いことなんかじゃない。涙は君が良い努力をした結果だよ。自分に失望する必要なんてないんだ。望む成果を出せなくても、そこまでやってきた自分を褒めてあげようか。まあ、君がやらなくても、僕が褒めちゃうのだけれど。


君の時間は君だけのもの。君の命は君だけのもの。君の心も君だけのものだ。


君は自由にやっていいし、自由にできる。そう思わないかい。




これだけのことをやってきたんだ。銀河一の幸せ者になるのが、今から楽しみだね。そのときまでずっと、そしてその後もずっと、僕は隣にいるよ。また寂しくなったら、いや寂しくなくても、いつでも呼んでくれたらいい。遠くても、夜でも、毎日でも、すぐに駆けつけるから。


だって僕は、君だけの存在(もの)だからね。

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