第85話

文字数 606文字

 第四問
【少女は深さ30メートルの井戸に落ちてしまった。
 少女は1時間ごとに3メートル登るが、その直後に2メートルずり落ちてしまう。
 少女が井戸から脱出するには何時間かかる?】

 第五問

【2人が自分の馬に乗って楽しんでいた。そこを通りかかった王様がこう言った。
『2人で馬に乗ってレースをしなさい。勝った馬の主の方に宝を与える。ただし、後でゴールした方を勝ちとする』
 2人は相手より先にゴールしないよう、のろのろとレースを始める。しびれを切らした王様は『このままなら宝はなしにする』と言い出した。
 困った二人はあることをして、相手より早くゴールを目指して馬を走らせるようになった。
 何をした?】

 第六問

【ユーラシア大陸、南北アメリカ大陸、南極、アフリカ、インド、オーストラリア。これらが赤道をはさんで三日月型に広がっていた、超巨大大陸の名は何という?】


 ここで涙高校が一門誤答、回生が2問取る。回生3、令和1、(なだ)0ポイントと差がついた。
 (なだ)も緊張しているのが分かる。俺たちだけじゃない。しかしこの緊張状態は美鈴の体力を奪う。身体を支えているのさえ苦しそうだ。優しい声掛けと気遣いと共に肉体的にも恭平が美鈴をサポートする。
 俺にもペットボトルを渡して、『お前が頼りだ』と励ましてくれる。

 恭平……お前は凄い奴だ。優しく強い男だ……お似合いだよ……。あの時もきっと、俺のことを想って怒ってくれたんだよな、友達だから……。
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