第84話

文字数 546文字

 矢継ぎ早に問題と解答が繰り返される。第一問は美鈴が取った。第二問は涙高校。第三問は回生。横並びの状態だ。
 だが第三問はさすがに回生としか言いようがない。俺たちにはそんな知識など持ち合わせていない、涙高校は早押しで押し負けた形だが、俺たちはボタンを押す事すら叶わなかった。
 この手の問題が続くようなら回生・(なだ)には勝てる見込みがない。奴らは知識の塊りとも言えた。

 相変わらずの照明の熱とプレッシャーという重しが身体から水分を搾り取る……水を口に含むと体中に沁み渡っていくのが分かる。引っ付いていた喉が開く。恭平を見る、背の高い恭平は照明に近くて暑そうだ。同じように水で喉を鳴らした。美鈴も乾いた唇を潤している。よし、まだ戦える。



 第一問A. 5円(計算すれば分かります)

 第二問A.  消えてなどいない。おかしいのは問題文、問い方がおかしい。27ドル+2ドル=29ドルではなく、27ドル-2ドル=25ドルが正しい計算式(=多くもらった代金から2ドルネコババした)。もしくは25+2=27(=店側が本来の代金よりネコババ分多く頂戴した)。
 25(支払い)+2(受け付け)+3(返却)=30(初めの総額)店側には25+2=27で最初の総額30ドルに惑わされてはいけない。

 第三問A. マリネリス峡谷
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