第94話 北陸行(準備)

文字数 1,136文字

ハロウィンがコスプレイベントであることは疑いようがない
祭りを踏襲することなく商業的に改変し、信心無くモチーフを使用しているが対象が神聖ではなく魔物なので許されている気がする。

意味合い的には”日本のお盆みたいなものです”と説明されることが多い。
祖霊と一緒に戻ってきた魔物が仮装モチーフで、魔物の姿をしてやり過ごそうというのが本来の意味となる。

お盆自体も大半が夏期休暇の名前ぐらいの認識しかなく、実家に帰省しても仏具もない家が増えている。

祖霊をまつることは個人主義家族が増える今、 時代に逆行しているようにも思われる。
亡くなった人を尊ぶのは「家」の力が強く、代々恩恵を受けている一族が感謝するというのはよく分かる。
何も残すでもなく亡くなった人を、ありがたがる気持ちがないのは仕方が無い。
祖霊信仰が廃れていく要因だと思うが、子を育てたことには連綿と感謝しても良いだろうと思う。 
一族と言っても血のつながりとも限らない。地域の制度を整えた先人や、町の安定に尽くした人も遠くから見れば地方一族なので、郷土史に恩恵を残した人にも感謝する日というのがあっても良いのではないだろうか。

ハロウィンは諸聖人の日(万聖節)の前日なので、11月1日の今日こそが感謝する日なのである。 

「北陸行(準備)」

石川富山と北陸に行く。
今回はIP(知的財産権)を使った企画展の実地検分なので、自費の調査旅行だが、端から見れば観光旅行と大差は無い。

急な寒気や天候が悪ければ新幹線で行く移動も考えていたが、暖かい日が続いていることもあり当初の予定通り車でいくことにした。
山道を日が暮れてから車で走るのはリスクが大きい。
山間部の電波が繋がらないところで事故を起こして、熊の餌になるのは避けたい。

最短で一泊二日を考えていたが、知らない道の夜行運転はこわい。主要国道であっても山間ルートばかりで危険があるので一泊を追加した。
3週間ほど前はビジネスホテルで7000円ぐらいであったが、直前では空きがなく2万円台に跳ね上がっていた。 
観光地と都市部を外し100キロほど戻った駅のビジネスホテルを確保できた。2万円台以上払うなら食事付きの旅館に泊まりたいところである。

インバウンドというのは予想以上らしい。円高のおかげでコロナ前に比べて日本全国2割引セール。物価の高い国から来たら半額セール開催中みたいなものと言われているので、観光シーズンに外国客で混み合うのは仕方が無い。

日没までに山梨まで戻っていれば、あとは通い慣れた道なのでなんとかなる。山間部は日が陰るも早いので4時半までがリミットと言ったところだろうか。

紅葉路を楽しめるかどうかは行ってみないと分からない。
細かいことは着いてから考えよう

おもしろかったらまたどうぞ。
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