第95話 北陸行 一日目 金沢市へ

文字数 1,198文字

空腹は体に良いと断食健康法を進められた。

3日ぐらいは平気らしいが当人は一週間目に入ったという。
それなりに名の知られた人だが、TVやトークゲストでこの話をしないところを見ると、誰にでも勧められないことは理解しているのであろう。

個人差があることなので一概にはいえない、脂肪をたっぷりつけた人間の断食はかなり持ちそうであるが、食べないことに慣れてしまって拒食症になる人もいるので安易な絶食は危険である。
ダイエット目的なら、医者に見守られながら食べずに体重落とすよりか、山歩きでもしたほうが良いとわたしは思っている。

私の絶食の記憶は、締め切り際で20時間ぐらい何も食べていないことはあった。
大食いしてから丸一日何も食べる気がしないというのは絶食としてカウントしない方が良いだろう。

進めてくれた某氏によると生命の危機感を感じることで、精神の奥測にある野生部分が明確になるそうだ。
(そういう人もいるだろう 他人の体質知らんがな)と思いつつ、今度やってみましょうと安請け合いして、ずいぶん経っている。
精神が研ぎ澄まされるどころか、終わったら何を食べようかで頭が支配されるのでわたしには向いていなさそうだ。

「北陸行 一日目 金沢市へ」

朝4時に自宅を車で出発する。いつものことだが道の駅富士吉田に向かい水をくむ。
この水で入れると素人にも分かるほどコーヒーがうまくなるので、冬に備えてすこし貯めておきたい。

あらためて富士吉田から朝7時半に金沢に向けてスタートする。
ルートは中央道を使う。
カーナビは新幹線と同じ上越迂回の高速道路ルートを最初に出したが、松本から下道で高山まで抜ける国道158号ルートが近道にもなるし、いらぬ高速代もかからない。

暖かい日が続くので葉の色付きが気になったが、山一面の黄葉という光景が眼前に広がった。なかなかの絶景だった。
日中は暖かくても夜は厳しく冷えるのが影響したのかもしれない。
山を下ると、疲れたような緑色の木々が増えてきたので高度も関係しているだろう。
ガソリン料金はレギュラーで市街地160円代、山中(さんちゅう)は180円台であった。

連休前なので、行楽渋滞も無く金沢市は13時前に到着する。
初の金沢だが、一目で「この町は違うぞ」という空気感が漂う。

個人的に大好きな街の高低差がある、木造作りの町屋建築がスタイルとして継承されていていたり、取り壊されるでも無い古いビルが良い味わいを出していたりと、すっかり気に入ってしまった。
京都のたたずまいも好きだが、金沢の武家を中心にした町作りも一種独特のセンスを感じる。
街角写真を延々と撮りたいところだが、予定が押しているのでそそくさと次へ移動する。
途中で見つけた忍者寺は予約or案内申込制だったので、時間が無く正体が分からないままだ。
また改めて訪れて、観光地でも無い町並みを見に行く理由のひとつにしておこう。

つづいて館巡りが気になればまたどうぞ
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