第35話 駄目なものを見る

文字数 1,061文字

先日は夕方から映画を見に出かけた
途中、街道沿いで警察官と口論になっている人を見かける。
ちょうど信号待ちで、様子を間近で見ることになった。

他人事とはいえ ストレスを感じる。
怒っている人が激高している理由は分からないが、なにぶんこの街道では不審車両に煽られたら覆面パトカーで切符を切られたことがあったので、警官に怒りをぶつけることに思い当たる要素はある。

警察官の方は二人で終始話を聞くという態度でいる。
これで手を出せば公務執行妨害現行犯逮捕となるので、怒鳴られようがまだ手段は残されている。端から見れば怒られている方を応援したくもある。

怒っている人をみるというのは、共感で圧迫されるので大変苦手である。
ケンカ沙汰になれば、止めに入るなり警察官を呼ぶなりの行動が出来るが理由がわからないまま怒っている人にはどうしようもない。

理由があって怒ったとしても、動画に撮られSNSにアップされたら批難されてしまう。
これは「正義を判断せずに、怒っている人が怖いから」という理由から炎上するケースなので、共感圧迫で安易に行動することは、やめておいた方が良いかもしれない。
被害者の方がどうかなと思うこともある。

その後は立ち去ったのでどうなったのかは知らないが、検索したところ事件にはなっていないので解決はしたのだろう。 
青切符で住んだのか逮捕拘留されたのかはわからない。


「駄目なものを見る」

とある映画が話題なので見に行く。
話題と言っても「どうにも面白くない」方向なのでタイトルは伏せる。
人間良いものを見続けるのは成長に寄与するが、駄目なものもまた「何故駄目だと思ったのか」を言語化する訓練にはなるので、知識と語彙が試される。

若者は古今東西「コツを知ってはやく上達したい」願望がある。
コスパ(コストパフォーマンス)、タイパ(タイムパフォーマンス)重視でコツコツと学ぶことを知らないと思う人もいると思うが、我々の世代も最初から辞典引きが出来たのでおおいに短縮化できていたので、楽をしてきたことには変わりない。

わたしの役に立った上達アドバイスの一つは「プロになれるのは駄作を見て、直しの方向が一発で分かる人間なので、おおいに駄作を見なさい」。
駄目なものを見て時間を無駄にしてもさほどは怒らない。

その駄目な映画だが、やはりプロが造っているので見るべき点も多々有り映像仕事の勉強には大いになった。 学ばせていただいた感謝の行動としてパンフレットも購入する。

それはそれとして来週あたりに見た人間の感想会があるので楽しみにしている。

おもしろかったらまたどうぞ
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み