第52話 ホテルの照明が暗い

文字数 1,000文字

利害関係が共通すると人間は結束するものである。

ルールを守る方に結束することもあれば、ルールを守らない方にも結束する。

エスカレーターは関東は右側を空ける習慣がある。
以前は無かったのだが、わたしの知るところでは久米宏のニュースステーション(TV朝日)が最初に「片方を開けると急いでいる人が追い越しやすい」と取り上げて浸透していったと記憶している。

これが実際に浸透してしまうとエスカレーターメーカーが「片側に乗るのは機械に負担がかかるからやめてくれ」と訴えだして、今ではほとんどの施設が片空けしないように指導している。

だが、あいも変わらずに片空けは行われている。

これは同調圧力なのか、「そうは言われても急いでいる時もあるので空けて欲しい」なのかは分からないが、マナーは守ると言われている日本人がかたくなに拒否しているのは、不思議である。

一人で乗っていると右か左を空けることになるので、前に続いているだけなのかと思いきや関東で左空けが続くのは見たことが無い。

合理的な結論としては、急いでいる人間が後ろにつくのがいやなので、習慣的に片側空けが定着してしまったということだろうか。

「ホテルの照明が暗い」

ホテルに止まると部屋が薄暗いことが多い
以前、仕事するなら旅館に泊まれと言われたことがあった。どの旅館も一般家庭と同様の蛍光灯があるので明るい部屋は文字が読みやすく仕事が遅くまでやりやすいということである。
もっとも、旅館によくある座卓でパソコン仕事をやっていると腰を痛めてしまうが。

前から、ホテル暗いのが気になっていたがので調べてみたら「寝室」の貸し出しなので暗い方が寝やすいという説と、欧米の照明基準に合わせたという説があった。西洋人はまぶしい光に弱いから生活の光量は高くなくてもいいということである。

ビジネスホテルで光量の無い部屋というのは正直迷惑で、今時LED照明が多いので自分で設定させてくれと思う。

9月になるともう日の入りは18時なので、宿に着くとやることが無くなる。
こういう時のための読書でも思ったら、読書灯とはいえない明度の卓上ライトの場合があるので、フロントに掛け合うのも無駄に思える。
どうしても本を読みたければ電子書籍が最適解ということになるが、専用リーダーを持って行くのもまた面倒である。

自分で知りたい情報を持ち運べる「本」の形態をないがしろにしてはいないだろうか。

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