第80話 東京夜10時を行く

文字数 1,354文字

性別というのは生物の基本で、優位選択が遺伝子に変化をもたらす。
雄雌は判定基準の一つとなっているのは間違いない。

戸籍上の男女の変更要件で、性別転換手術が必要か否かが裁判所で争われているが、実際は生殖能力を失う手術で 新たに獲得できるものは無い。

わたしは不要であると考えている。
なぜなら性の問題はおおよそ思い込みが大きいので、実は自分の本当の姿は異性であると言う気づきを得たところで、そうでもなかったと考え直すことも必要で不可逆にするデメリットは大きい。

銭湯でも着替えの場でもパーソナルスペースは戸籍がどうあれ外観上の性に準ずるべきだと考えている。 理由は視覚による刺激が大きいためだ。
外観変更無く性別を変えたところで、妊娠という重大事を伴うものには容易に接するべきではない。 性に悩む本人が都度に苦痛を感じているのは理解するが、他人を巻き込めば苦痛のすり替えとなる。

多様性の原則は「理解はするが、他人に理解は強要しない」ではないかと思う。

自己性に悩む人の問題は発信しても良い、強制すればそれはハラスメントであると思っている。
被差別の人たちが、差別した人間に反撃するチャンスは失わせるべきでないという論調なら、また一回りするだけであろう。

普段から偏見を肯定しない という単純な話では無いだろうか。

「東京夜10時を行く」

定期集まりの終了が夜十時なのでそこから帰宅することになる。
帰宅までバイクで1時間半ぐらいかかるので、十月中旬となると冬用のバイクジャケットが必要となる。

22時の都心部は工事が増えていて、行きには無い車線規制が増えている。
ある交差点では、工事で1車線しか無いのだが左折専用信号が先に点灯するので、後ろに気圧され行きたくも無い左折をしたことが2回ほどあった、頑として動かないのが正解だろう。
誘導車両を前後にした大型重機車両も、移動ピークの時間なのか必ず見かける。
車を使う時は誘導車両の間に入らないようにしているが、信号の関係上つぎつぎと間に車が入ってしまい、先行誘導車が遙か先にいることもある。

パトカーの巡回も遭遇率が高い。元よりスピードを出すことは無いのだが背後に付かれると交通法規完全厳守運転になるので、発進時に後方確認、バイクは停車車間2メートルなど思い出す限り完璧に行う。これはパトカーを認識してます 他に注目してアピールでしか無い。
昨日は検問に出くわしたが、直前で急に左折路に入った車がいたので、少し追跡してみたい気分であった。 

ガソリンスタンドへの立ち寄りも要素の一つとなる。
行きに帰りルートの価格を見て最安値のところで入れるのだが、帰宅出発時にあとわずかとなると都心部で入れざるを得ない。
地価割り増しがあるのでリッター数十円違うこともあるので、バイクだと1000円分、車だと5千円分という入れ方になる。
これは昔、都心部満タン給油の請求額で冷や汗をかいたことが、未だに思い出されるからだ。

22時はオフィスビルは消灯しているが、まあまあ夜景を楽しむ程度の灯りはある。
関東は平野といえど高低差はあるのでちょっとした高台夜景スポットも探せば見つかる。
わたしはビルの間に東京タワーが見える光景が好きだ。

帰宅するころには、店じまい通勤帰りが多いので閑散と言うことは無い。

おもしろかったらまたどうぞ
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み