第19話
文字数 551文字
それからしばらくは、サチから大樹に連絡しなかった。
すると大樹から、アタルちゃんが元気に東京へ戻っていったこと、行方不明だったチビがお嫁さんを連れて戻ってきたこと、じいちゃん、ばあちゃんの畑でたくさんのとうもろこしが収穫できたことなど、ラインを送ってきてくれた。
フーッとため息をついた。
(いやだ、何ひと安心してるんだろう)
了解、ありがとうというスタンプを送って簡単に返事をしておいた。気持ちを隠しておくには今は、携帯を裏返すしかなかった。
それからサチはしばらくの間、新潟の村のことは忘れ受験に集中した。
その甲斐あって第一志望の高校に合格した。両親はとても喜んでくれた。
サチにとって高校は早稲田大学へ行くただの通過点だった。目標は両親みたいな弁護士。次にやるべきことはわかっていたので、新しい生活もスムーズにスタートさせることができた。
サチは毎日、忙しく過ごしていた。時間の自由がきくように部活には入らなかった。でも、地元の駅のファーストフード店で週一でアルバイトを始めた。この前、大樹がサッカーボールを欲しがっていたので、次に会うときにはボールを買ってプレゼントしようと決めていた。その為にアルバイトを始めたのだった。
今年の夏は久しぶりに同級生と再会できる。何より大樹の成長が楽しみだ。
すると大樹から、アタルちゃんが元気に東京へ戻っていったこと、行方不明だったチビがお嫁さんを連れて戻ってきたこと、じいちゃん、ばあちゃんの畑でたくさんのとうもろこしが収穫できたことなど、ラインを送ってきてくれた。
フーッとため息をついた。
(いやだ、何ひと安心してるんだろう)
了解、ありがとうというスタンプを送って簡単に返事をしておいた。気持ちを隠しておくには今は、携帯を裏返すしかなかった。
それからサチはしばらくの間、新潟の村のことは忘れ受験に集中した。
その甲斐あって第一志望の高校に合格した。両親はとても喜んでくれた。
サチにとって高校は早稲田大学へ行くただの通過点だった。目標は両親みたいな弁護士。次にやるべきことはわかっていたので、新しい生活もスムーズにスタートさせることができた。
サチは毎日、忙しく過ごしていた。時間の自由がきくように部活には入らなかった。でも、地元の駅のファーストフード店で週一でアルバイトを始めた。この前、大樹がサッカーボールを欲しがっていたので、次に会うときにはボールを買ってプレゼントしようと決めていた。その為にアルバイトを始めたのだった。
今年の夏は久しぶりに同級生と再会できる。何より大樹の成長が楽しみだ。