第4話
文字数 646文字
今朝、慌ただしい時間にばあちゃんが誰に言うでもなく話していた。
「タツさんの軽トラが調子悪いってなぁ…昨日、一週間は修理にかかるから、今度来るのは二週間先になるって連絡あったわ。だから今日は羽田さんとこへ買い出しに行ってくるわ」
タツさんというのは、週に二度来る乾物屋さん。町まで車で一時間ほどかかるこの村には欠かせない存在だ。羽田さんとは、一番近い商店のことだ。ばあちゃんの友達がやっている。
大きな冷蔵庫がある羽田商店は、肉やアイスなど、田舎では贅沢な品物が揃う、頼りになる店だった。その他、トイレットペーパーや洗剤や注文すれば家電製品も配達してくれる。東京ではネット注文が当たり前だが、田舎ではまだまだアナログ仕様は当たり前だ。
サチは小さい頃から、周りの重圧を感じることなく、のびのびと明るい子に育っている。そんなサチをみて、雪子も東京で子育てするより、祖母の元で暮らした方がサチにとっても幸せなのではないかと思い始めた。もちろん、サチの気持ちを今は尊重している結果、祖父母の元で暮らしているというわけだ。
家を出て十五分ほどのところに分岐があり、お地蔵さまが三体並んでいる。石段を登っていくと神社がある。ばあちゃんの話だと、昔は盆踊りが行われていたらしい。夏祭りでは出店が並んだりと賑わっていたときもあったらしい。地主が亡くなって、今は誰も管理する人がいなくなり、村長さんが管理を引き継いでいるらしい。だが、村民の高齢化に伴い、祠だけが残る、ひっそりとした神社になってしまっていた。
「タツさんの軽トラが調子悪いってなぁ…昨日、一週間は修理にかかるから、今度来るのは二週間先になるって連絡あったわ。だから今日は羽田さんとこへ買い出しに行ってくるわ」
タツさんというのは、週に二度来る乾物屋さん。町まで車で一時間ほどかかるこの村には欠かせない存在だ。羽田さんとは、一番近い商店のことだ。ばあちゃんの友達がやっている。
大きな冷蔵庫がある羽田商店は、肉やアイスなど、田舎では贅沢な品物が揃う、頼りになる店だった。その他、トイレットペーパーや洗剤や注文すれば家電製品も配達してくれる。東京ではネット注文が当たり前だが、田舎ではまだまだアナログ仕様は当たり前だ。
サチは小さい頃から、周りの重圧を感じることなく、のびのびと明るい子に育っている。そんなサチをみて、雪子も東京で子育てするより、祖母の元で暮らした方がサチにとっても幸せなのではないかと思い始めた。もちろん、サチの気持ちを今は尊重している結果、祖父母の元で暮らしているというわけだ。
家を出て十五分ほどのところに分岐があり、お地蔵さまが三体並んでいる。石段を登っていくと神社がある。ばあちゃんの話だと、昔は盆踊りが行われていたらしい。夏祭りでは出店が並んだりと賑わっていたときもあったらしい。地主が亡くなって、今は誰も管理する人がいなくなり、村長さんが管理を引き継いでいるらしい。だが、村民の高齢化に伴い、祠だけが残る、ひっそりとした神社になってしまっていた。