第27話:子供の就職とロシアの隣国侵略

文字数 1,624文字

 夏になると原因不明のウイルス感染症の患者が増えていて今後も更に患者が増えるのではないかと専門家の話がニュースで報道された。それ聞いた戸部伸介は武蔵小杉よりも人口密度の少なくて、自然の美しい地域に引っ越そうと考え始めた。その話を戸部朝長と戸部和江や家族たちにはなすと賛成してくれた。そして、時間ができると三浦半島、箱根、富士山麓、小田原を見て回った。その結果、大病院も近くて便利な小田原周辺が良いと決めた。

 その後、探し回り小田原駅の隣駅、海から近い早川駅から徒歩、約15分の所に築20年の4LDKと2室の離れ付きの家が6千万円で売り出されていた。それが気に入り購入したいと考え、奥さんと子供達に意見を聞いた。するとコロナ感染症が広がっている現状を考えると人口密度の高い川崎、横浜よりも早川の方が安全かもしれないと家族達が同意してくれた。その後、購入の手付金100万円を支払った。

 12月22日にはコロナ・ウイルスの新種オミクロン株の市中感染が大阪府で確認された。これ以降、過去に例のないスピードで感染が急増し、いわゆる「第6波」に入った。2022年1月25日、戸部朝長は、富士フィルムの入社試験を受け、戸部和江は1月26日に横浜銀行を受験した。その翌週に戸部朝長に富士フイルムから、戸部和江に横浜銀行から採用通知が届き2人とも大喜びした。

 3月1日、トヨタ自動車は、国内仕入先で樹脂部品を扱う小島プレス工業でランサムウェアによる攻撃を受けてシステム障害が発生したため、国内全14工場28ラインの稼働を停止すると発表。9月1日のニューヨーク外国為替市場で円が1米ドル・140円台に下落。140円台は1998年8月以来、およそ24年ぶりの円安水準。米連邦準備理事会「FRB」が急激な利上げを続けるとの見方が広がる。

 その一方で日銀は大規模な金融緩和を続ける姿勢を崩していない。日米金利差の拡大を見込んだ円売り・ドル買いの流れが続いている。今年に入って円は25円下がった。日本時間9月1日朝方に7月14日に付けた1米ドル139円38銭の直近安値を超えて下落した。海外市場に移ると、9月1日発表した8月の米サプライマネジメント協会「ISM」製造業景況感指数が市場予想を上回った。

 それを受けFRBが今後も利上げを続けるとの見方が強まった。そのため、幅広い通貨に対してドル高が加速し、心理的節目の140円を超えた。8月25日~27日に米国で開いた経済シンポジウム「ジャクソンホール会議」でパウエルFRB議長が高インフレを抑えるために利上げを続ける姿勢を鮮明にした。8月31日には他のFRB高官からも利上げ継続への強い姿勢が示された。

 こうして米金利の上昇に伴いドル高が進んだ。対ユーロでもドル高が進み1ユーロ・1米ドルの「等価・パリティ」を割り込む場面が増えた。円安が加速し始めたのは3月中旬だ。ロシアのウクライナ侵攻をきっかけに世界で商品価格が高騰し、物価上昇の加速でFRBを中心に各国・地域の中銀が金融引き締めを急ぐ姿勢を示した。一方、日銀は「物価上昇は輸入インフレ主導で一時的」との姿勢を崩してない。

 そのため、物価上昇率が目標の2%に達した後も大規模な金融緩和を続ける姿勢を保った。日米金利差の拡大が円売り・ドル買いにつながった。商品価格の高騰で資源を輸入に頼る日本の貿易赤字が拡大していることも円安材料となっている。輸入企業は支払いのために市場で米ドルを調達する必要がある。貿易赤字が拡大すればするほど実需の円売りがかさみ、円安・米ドル高が進みやすくなる。

 円売り材料が重なった結果、今年の円の下落幅は25円まで広がった。10月21日の外国為替市場で円相場は一時1米ドル・151円台に下落し、約32年ぶりの円安水準を更新した。10月31日、急激な円安、米ドル高を危惧した政府は単月で6兆3千億円以上の為替介入を実施していたことを財務省が発表した。
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