第1話:真夏の白昼夢

文字数 1,567文字

 戸部伸介は、1987年7月下旬の日差しの強い日、小学校の社会見学で関内駅で降りて、山下公園へ向かった。山下公園ではで春バラ、初め、シーズンによって、いろんな花を見ることができる。その後、マリンタワーに昇り、横浜港や海を眺めた。そして昼になると、横浜中華街で昼食を食べた。その後、神奈川県庁、税関などを見学して学校の社会見学が終了した。

 そこで、戸部伸介は、ホテルニューグランドに入り、2階に上がる赤いじゅうたんの階段を上った。2階に上がると格式あるいろんな形のソファーが何種類も目に入り、座ってみたくなった。そして、そこから、通りを歩く人たちを眺めていた。それが終わると横浜港、マリンタワー、横浜港の大桟橋を仲間たちと一緒に散歩した。その後、解散となった。

 その後、日本大通りを関内駅へ向った。途中で疲れたので横浜商工会議所に入り涼もうとした。しかし、暑さのせいで頭がぼーっとし、めまいを起こした。そこで、たまらず古いが大きなビルの中に逃げ込んだ。そして、何かに引き寄せられるように涼しげな地下へ続く下り階段を無意識のうちに降りていった。すると目の前が暗くなり意識がなくなった。奇妙な体験だったので自分の日記帳にその出来事を詳しく書くことにした。

「目の前が真っ暗になったが、妙に気持ちが良くなり、目の前が明るくなった」
「大きな通りには大勢の人が来ているのか大勢の若者たちでいっぱいだった」
「しかし、着ているものも見た事のないような派手な洋服のばかりで面食らった」
「異様な光景を見て戸部伸介は、通行人に顔をも見られないように下を向いた」

「また、声をかけられない様に、戸部伸介は、押し黙って、無言で歩いた」
「そんな時、男性が5、6人が興奮した雰囲気でレストランから出て来た」
「1997年11月13日に154万円の安値だったヤッホー株が急上昇したと言った」
「昨日、2000年2月22日についに1億1679万円と信じられないような高値を付けた」

「もしかして、再び、ヤフー株が下げるじゃないかと自信なげに言った」
「すると、仲間の一人がヤッホー株が下げるわけないだろうと言った」
「それに対し、そんな先のことは、神様しか、わからない」
「俺は、今後、ヤッホー株のじっくりと追い下げた所を買うんだと言った」

「その意見に対して賛成派と否定派に別れた」
「戸部伸介は、何か、きつねにつままれたような話をじっくり聞いていた」
「話をしている若者たちの服装も見たことがない派手な服で戸部伸介は、怖くなった」
「戸部伸介は、いろんなことを考え頭が痛くなり再び、気を失った」

「すると、戸部伸介の周辺が急に真っ暗になった」
「そして、助けてくれと叫んだが、声にならなかった」
「やがて目が覚めると、地下に通じる踊り場に横になっていた」
「その後、自分が気分を悪くして、気を失ったことがわかった」

「しかし、外は、もう真っ暗であり、ビルの入口も施錠してあった」
「そこで、外に出られるところはないかと動き回った」
「でも全ての出口が外から施錠されていて出ることはできなかった」
「仕方ないので陽が上がるのを待った」

「しばらくすると、徐々に明るくなってきて人の声が聞こえた」
「すると、ビルの関係者と思しき人たちが出勤し、ビルの玄関が明き入ってきた」
「しかし、戸部伸介は、彼らに見つからないように注意しながら、ビルの外に出た」
「ビルを出ると、近くの公衆電話で自宅に電話すると母に心配したわよと怒鳴られた」

「そこで気持ち悪くなりビルの地下階段の踊り場で倒れたと言うと大丈夫かいと言ってくれた」
「そして、自分一人で帰れるかと聞かれ、帰れるよと答えた」
「その後、自宅に戻り食事をしてからN小学校の担任の先生に電話した」
「すると、あまり心配させるなと怒鳴られた。でも、無事でよかったと言ってくれた」
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