第28話

文字数 908文字

朝方の店舗からの帰り道。コンビニの駐車場で常連さんにあった。今日は、やけに「ない」って表現の掛け方して、話してくるな?って。

周りを見渡すと、女子サッカーの練習に向かう親御さん達と中学生位の子達。

女の子が俯いていた。話し。聞こえちゃってるよね?ニヤニヤしながら会話を進める常連さん。困ったもんだな…。

僕は胸からお腹の辺りに両手を同時に下ろしながら。

僕「ゼロー。って。言いたいんですよね?」
常連さん「キャハハッ」

振り向くと女の子はしかめっ面で。フフッ。小声で。
僕「ゼロは、可愛いって意味だよ?」(ボソッ)

見送る親御さん達。バンに乗ったあの女の子は、屈みながら両手を胸に当てながら、笑顔を僕にくれた。

恥ずかしいけど、嬉しいのかな?笑顔でうんうん。ってして、見送った。

その子の母親「良いお話しでした」

寝て起きたらギリギリ。ヤバって。なって店舗に向かった。

大手電機メーカーの設計で。お偉いさんだって聞いてるお客さんが来てくれた。

お偉いさん「俺に用事は無いのか?」
僕「フフッ。あるでしょうけどね?」

お偉いさん「俺は計算をしないといけないんだよ」
僕「でしょうねぇー?」

お偉いさん「πがあるとややこしいんだよ」
僕「キャハハッ。そうなりますね?無いですけどね。僕には」

お偉いさん「それは、実践的な。計算。机上の空論じゃないんだよ?実測値なんだよ」
僕「フフッ。難しく、なってきましたね?」

お偉いさん「俺にはπは要らない。部下に任せようと、なってるのに」
僕「キャハハッ。優秀な部下をお持ちで…」

「π」はそのままで、計算すれば良い事。理解しながら、言ってんだろぉーなぁー。って思いながら。

お偉いさん「特にね。フーリエ変換は難しいんだよ」
僕「キャハハッ。じ、実際はご存知。でしょうけどね?キャハハッ」

お偉いさん「んー。悩ましいけどね。本当のAI解っている奴が…いるかどうか?なんだよ?」
僕「フフッ。AIは世間で溢れていますからね?見極めが大事。でしょうね?」

お偉いさん「…解ってるんじゃないのか?」
僕「キャハハッ。難しくて、解りません。サルトルが生きていれば、親友になってるんじゃないかな?とは、思いますけどね?」

お偉いさんと僕「キャハハッ」

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