第23話

文字数 636文字

大御所「…」
僕「いらっしゃいませ」

あれ以来、会ってなかった大御所。怖い感しかなくて。今日が誕生日だった。怖いの増し増し。しかなくって。

僕「お誕生日おめでとうございます」
大御所「あぁ、ありがとう」

大御所と僕「…」
大御所「うちの娘が25歳になっててね?」

僕「…早々では…ございますが。事務作業があるので、小山さんに後はお申し付け下さい。失礼致します」

ゲラゲラ笑う小山さんを、睨み付けた。一度、大御所の方を向き、一礼。バックヤードに入った。

モデル体型の子が良いんだよなぁー。知らない人の話は苦手なんだよなぁー。てか、会ったこと無いし。

小山さん「逃げっぷりが、逃げなれてる。キャハハッ」

そこだけ、声を張らなくてもいいじゃん…。他の会話は聞こえないバックヤード。

モデル体型か?どうか?んー。それだけ聞いても良かったかもな?…いやいや。そう言うんじゃないと思う。

って結論に着地したけど。今更感はあるけど…どうなのそれ?それだけ聞くの。どうなの?は、まぁまぁある感じで。

ぁ、先日、父親が言ってた言葉を思い出していた。

父親「麻婆豆腐作ったけど食べる?コテコテの奴だけど?」
僕「自分で作るからいいよ。フッ」

父親「そっか」
…台無しになるな。今更感はあるけど…なるな。ぁっ!!メニューに貼らなきゃ。それは、メニューの数量分。唐揚げ弁当の部分。

「現在は作っていません」

…この言葉でいいのか?って。なりながら…枠はみ出しちゃう。感もあって。考えた挙げ句。

僕「いいよ。これで」

面倒の上塗りで。面倒だ。


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