第19話

文字数 498文字

男性客1「北山から本山入ったばってん。いやぁー。走りなれとぉ~からな?」

男性客2「営業所の周り、自転車で走って。いざ本場っ!って。なったら上手いこと、いかんかったんやろな?」

男性客1「俺みたいなんは、俺を乗り越えていきんしゃい。乗り越えていきんしゃい。そう思とんよな」

男性客「運転なれとぉー。思てたんやろな?」
男性客達「キャハハッ」

男性客1「お前。わかっとーと?」
僕「あい、すいません…」

男性客2「飲み屋やからな?わきまえとぉ」
僕「…ありがとうございます」

店内が静かになった。青年はグラスを洗ってくれている。

僕「博多弁?九州弁?分からないけど。“好き”って。何て言うんだっけ?」
青年「…」
青年はカウンターを、トントン…トン。

青年「…何で男に言わなあかんねんっ!!
青年と僕「キャハハッ」

僕「ムフフッ。本名だとさ?色々、不便だから。源氏名を考えたよ?」
青年「…想像通りの源氏名」

僕「多分ね。あってるよ。それで。キャハハッ」
青年「…小山…ですよね?」

青年と僕「キャハハッ」
僕「僕より大きく成るでしょ?最初から“山”だよ?だって」

青年「…小千種さん…そっか」
僕「…多分だけどね?」

青年と僕「キャハハッ」
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み