第17話 男尊女卑の擬人化、サンショウ陥落する
文字数 818文字
公民館、サフラン先生とグリズリー君のいる部屋の隣が医務室。
サンショウは寝間着に着替えさせられベッドに座り、サフラン先生が運んできた薬湯を飲む。
飲み終わるまでジッと見つめるリコリス。
ベッドに入るとだんだんウトウトするサンショウ。
ついたてを隔てた向こう側で、サフラン先生とグリズリー君、リコリスがささやくようにお喋りしている。その声が心地よい。
みんなの第一印象、船に乗ったときの話、リコリスは驚くことの連続だったみたいだな。
可愛い声。
……あれ? 俺可愛いとか思ってんの?
他の女どもと違って、男が強く言ったら従ってしまいそうな危なっかしい面があるよな、あいつ。
放っておけないっていうか……
(は? 2人とも俺をそんな風に見ていたの?)
俺はそのまま眠り夢を見た。
リコリスが俺のことを「ご主人様」「サンショウ様」と呼ぶ。
なかなかいいシチュエーションだ。
俺はリコリスに陥落した。