1・奇跡とはどんな現象?

文字数 1,729文字

さて、ほとんどの方に自分の前作のラノベを読んで頂いたと思うので(カウンターを見ているぞ)
本作の主題になる奇跡、または顕現という現象についての説明から入りたいと思います。


・奇跡

奇跡(英: miracle)とは、ウィペディアに
「人間の力や自然法則を超え、神など超自然のものとされるできごと。
 基本的には宗教および信仰と結びついていることが多い」
と書いてあります。

またブリタニカ国際大百科事典では
「語源的には驚くべきことの意で、
 一般には神的力に帰される異常な驚嘆すべき出来事をいい…」
と説明されています。

そして世界大百科事典 第2版では
「一般に宗教現象としての奇跡(奇蹟)は、宗教への帰依・入信の機会や動機となるような
 異常なできごとを意味する」
といった風に書かれています。

一般的にイメージするものだと、奇跡とは
壁にイエスキリストや聖母マリアの姿が浮かび上がるといった出来事や
神秘的な幻想や語りかける声、または神のいたずらとしか思えないような偶然…
といった所になると思います。

まとめますと、奇跡とは

・神や宗教、信仰にまつわる形で起こる神秘的な現象
・驚くべきこと、驚嘆すべき出来事
・帰依・入信の機会や動機となるような宗教現象、異常なできごと

といった現象になるようです。
つまり奇跡とは宗教的な事がらにまつわり、それが起こった場合には大きな驚きが伴い、
直ちに神やそういった存在が実在することの確信に至るもの…と言えると思います。

旧約聖書にも、しばしば神が人々の前に姿を現して
人々は大いに驚き伏してそれを拝んだ…といった場面がたびたび出てきます。
どうやら、神やその御使いが姿を現したり力を示したりする場合には、
大きな驚きを伴うのが常になるようです。


・毎年、バチカンに申請される奇跡

バチカンには、そういった神秘的な出来事を調査する
奇跡調査委員会というものが存在しているそうです。

そこには毎年、これは奇跡ではないかと多数の報告が寄せられるそうですが
しかし中々認められるケースは少ないらしく、申請の90%が却下されるそうです。
そして認められるケースのほとんどが、奇跡的な病気の治癒に関するものになるようです。

その他の事例では、聖母マリア像が血の涙を流したという現象や
1967年イタリアのマラガで列車から振り落とされた人が
目の前に突然現れた不思議な光る棒に必死にしがみついて九死に一生を得た…という事例があるようです。

その他にも聖母マリアが出現し、多くの病人を癒す効果が現れたルルドの泉や
世界的に知られるファティマの聖母出現などが奇跡の有名なケースとして上げられます。

さらに、埋葬された遺体の腐敗が起こらないといった現象や
飢饉の時に鍋で煮たお粥があり得ないほど増え、集まった多くの人々が飢えを満たす事ができた…
といった、色んな事例があったりするようです。


・奇跡とは、また少し違った現象

そして、奇跡とは少し違った神的存在の関与するとされる現象があります。
それは、旧約聖書に出てくるような神や御使いが人々の前に直接姿を表したり、力を示す現象です。
これは神が存在を人々に示す現象…顕現(けんげん)と呼ばれるようです。

さらに、神が人にこうしなさいと直接語りかける事例も旧約聖書に記されています。
この現象は神による直接指示、啓示(けいじ)といった風に呼ばれているようです。
旧約聖書では、神が人々の前に姿を現したり指示を下したりし、
人々は驚き恐れ拝んだ…といった場面がくり返し登場しています。

さて、ここまでを大まかにまとめますと
奇跡、または顕現とは、神やその御使いが存在や力を地上に現したと見える不思議な現象で、
それは起こると多くの場合旧約聖書にあるように大きな驚きを伴い、
それに遭遇した人は神的存在が確信にいたるもの…といった現象であると言えると思います。

次からは、具体的な例…
これは奇跡、あるいは顕現ではないかと思われるノートルダム大聖堂の火災を検証しながら
これはどういった事例なのかという事を考察していきたいと思います。
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