ドイツ語 『ドイツ語入門』『新ドイツ語入門』

文字数 580文字

 NHKが出版した初級者向けのドイツ語の本を読んだのだが、大変よくできていると思った。読んだ本は『新ドイツ語入門』と『ドイツ語入門』という本で、ドイツ語の読み方がわかった人にはわりとわかりやすく、ドイツ語の読み方や文法事項が限定された入門書を読み終えた人には役立つように思う。

 『新ドイツ語入門』は、火星からやってきた王子ピポの物語を読みながらドイツ語の文法を勉強する本で、けっこう情報量は多めな印象である。本文は語釈はあるものの、一語一語に文法的な説明がなされたものではなく、日本語訳を参照して理解していくスタイルなのかもしれない。物語の音声は聞き取りにくいと思うところがあったが、練習問題の音声は、それよりは聞き取りやすかった。練習問題は解説がなく解答だけだが、やさしい問題が多いので、それほど困らない気がする。  
 『ドイツ語入門』も基本的には『新ドイツ語入門』とおなじようなスタイルである。ただし、文法の応用と題される第3部では、比較的長めの会話文が単語の説明すらなく()せられているので、辞書を引いて解釈する能力がある程度ないとストレスがたまるかもしれない。文法の説明はわかりやすかった。
 個人的にもっとも素晴らしいと思ったのは巻末の文法表と題される部分で、語形変化がまとめられており、独文解釈をする準備として必須の情報がうまく整理されていると思った。
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