泡夢の記

[歴史]

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50件のファンレター

お殿様と家臣がケンカしちゃったら?

そりゃもう、大変ですよ。国が滅びるような大問題。幕府にも内緒にしなくちゃ!
だけど今の徳島県では、本当にそういうことがあったのです。正義感の強過ぎるこのお殿様、果たして皆さまに共感してもらえるでしょうか?
主人公は、名前の残っていない側室の女性に。知られざる郷土史の一つです!

(主要参考文献)
笠谷和比古『主君「押込」の構造 近世大名と家臣団』講談社学術文庫
石躍胤央ほか『徳島県の歴史』山川出版社
徳島県史編さん委員会『徳島県史 第一巻』徳島県
同         『徳島県史 資料集』
三宅正浩「藩政改革の政治構造」『史林』史学研究会 2007

※書影は、Canvaで作成させて頂きました(作者の写真ではありません)。

ファンレター

いろいろ面白いことがありました。有り難うございました!

あおぞらつばめさん、こんばんは。 とうとう最終話に到達してしまいました。本作も実に興味深く最後まで読めました。 そもそも徳島藩に注目したことがなかったのですが、若い頃の秀吉の伝記に必ず出てくるあの蜂須賀小六の家なのですよね。 実はそこからして、この作品に興味を持ちました。 表紙絵が艶っぽかったので、ちょっと敬遠気味だったのですが、それをあっという間に凌ぎました。 支店長が押し込められることはさすがにないでしょうが、ボロボロにされて追い出される可能性は十分にあり、 やはり僕には ... 続きを見る

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七 粛清のはじまり

あおぞらつばめさん、こんばんは。 七まで拝読しました。 殿様、お楽のどちらもですが、公と私との間で揺れる感情が分かりやすくて入り込めました。 お土産に関心がないのに、そういう振りを、というのは、しょっちゅうされているのような気がして悲しくなりました(笑)。 ここで藩主側に動いていく様相ですが、お楽にとってはマイナスな話が始まりそうなところで次章へ。 読ませますね。これを書いていますが、もう数話読んでしまいそうです。 引き続き、よろしくお願いいたします。

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五 御前評定

あおぞらつばめさん、こんばんは。 五まで拝読しました。 地方支店に支店長として栄転したはずが、誰も味方になってくれない。 ハニートラップで「敵」から送られた美人秘書が唯一の、しかし強力な相棒に。 そういう物語に読めてしまい、泣きそうです。 本部の部長として戻るためには、荒波を立てずに数年大人しく過ごすか、 あるいは徹底的に改革してトップにアピールするか。 すみません。涙が……。 有り難うございました。

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一 鹿狩

あおぞらつばめさん、こんにちは。 新年にこの長編を新しく読ませていただきます。 さすが、ファンレターもたくさん書かれていますが、先入観なしでいきたいなあ。と今は思っています。 話は序盤で、これからどうなる? という期待感を高める二者構成。 藩主の言う、「劇的な顔立ち」に読者は期待しますね。 そして5からの視点変更。やはり男性読者としては、ここからがドキドキです。 外国ものの時以上に、これを調べるのが相当な労力であったことを感じます。 しかも国内はマニアも多そうだから、よ ... 続きを見る

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読了

最終話で、お楽に全く触れないところがすごいと思いました。もしお楽と出会わなければ、意外に「物分かりのいい殿」、もしかしたら「名君」とさえ呼ばれてすんなり一生を終えたかもしれない(この小説のおかげで、「名君」の定義がちょっと変わりました。家来にとって都合のいい殿が、意外に歴史の中で「名君」扱いされた可能性もあるわけですよね)。良きにつけ悪しきにつけ、それだけの影響を殿に与えた人物なのに、最終話における殿の心の中で、お楽との思い出は「泡夢」と化してしまっているのでしょうか。でも、そういう突き放したラ ... 続きを見る

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84,85話を読みました。ロスになりそう。

 まさに大河ドラマ! 堪能しました。今は熱いうねりの後の、静かな読後感に浸っています。  最初はピカレスクロマンかと思うほど、お楽さんの背後での操り方が巧妙でしたが、読み進めていくうちに本当に一途に愛する人のため突き進む女性の姿が見えてきて、お楽さんに対する思い入れが強くなりました。江戸時代のヒエラルヒーの下層にいるという設定が、彼女の泥臭さ、ハングリー精神、負けん気につながってきて、人物像を立体化していると感じています。困難に立ち向かう力強い精神を持つ彼女にハラハラさせられながらも、惹かれて ... 続きを見る

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84話、85話 

堂々の完結ですね!お疲れさまでした、そしてとても楽しませていただきました。 84話のお殿様(元、お殿様ですが)、すっかりアクが抜け客観的になって自嘲するところ、最後にきて親近感を覚えました。 確かに藩を良くしようとする気持ちはあったんですよね、ただ立ち回り方が青臭かったのでしょうか。 こんな偉い人実名での赤裸々なゴシップというかスキャンダル本って、実際にあったのですか? 元お殿様が、ゴシップ本を否定も肯定もしない、その諦念に深い余韻を感じました。 史実に基づく緻密な構成で、それぞれに ... 続きを見る

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83話まで

81話『きらきら御殿』お殿様とお楽が窮地を脱して、この世の春を味わう回。職人集団に褒美の銀を撒くシーン、煌びやかな光が集まるほど、足元に影ができる。倹約令を出しても、自分たちはこんなに贅沢をしていたら民の不満は溜まりますよね。華やかなのにどことなく不穏さが漂い、この栄華がかりそめのものであることを予感させられました。 82話『お裁き』お殿様なのに、簡単に命を狙われてしまうということが驚きでした。敗北はこんな風に粛々と訪れるのですね。お殿様の最後の台詞が重く感じました。 83話『夢の終焉』お楽 ... 続きを見る

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83話

衝撃の内容でした。もちろん、悲劇的な結末は最初からわかっていたことだし、81話の幸福感が、迫りくる暗い悲劇と背中合わせだということはわかっていたのですが、この83話、つばめさんの非情な、突き放した描き方がすごいと思いました! お楽を突き放して描くことによって、政治の論理というものが、結局、「男の論理」であったことを浮き彫りにしたような気がするのです。こうやって「殿を誑かした悪女のせい」にしてしまう解決法は、日本の歴史で延々と繰り返されてきた(「この姦婦が!」とか言って…^^;)だけでなく、世界 ... 続きを見る

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暴れ川 83話まで読みました。

 83話まで読んで、絶句。声が出ません。  豪雨の中、我が身を省みずに殿を助けに行くお楽さんの勇気。豪雨の中、娘達が逃げる前に自前の蓑を付けるのを手伝ってやって……気が強くて強引で、でも心根の温かいお楽さんらしい一節でした。ここはアクションも格好いいし、彼女が進んでいく御殿の描写が精緻で目に浮かぶようでした。お殿様に仇なす敵をやっつけ、そして逆転され、そしてまた……。権力闘争がどう転ぶか解らず一気に読みました。  キラキラ御殿、の幸せそうな二人が目に浮かびます。茶室の窓を大きく、そこでお楽さ ... 続きを見る

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81話まで読了

ああ、この殿とお楽の幸せな時間がいつまでも続けばいいのに、と思わず祈ってしまいました。 知らないうちに、それだけふたりに感情移入してしまっていたのですね。 それにしても……腋が甘くて危なっかしい人なのに、殿ってけっこう悪運強いですよね! 最後に待っているのは悲劇かもしれないけれど、殿にもお楽にも、81話のような時間があったのだと思えば、なんだか救われた気持ちです(*^^*)

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大谷御殿を拝読しました

 最初は稲田様の実直さに惚れ(もう、この人が藩主でも……)、そして後半は井伊殿に惚れました。井伊殿は最初は嫌な奴だと思いましたが、結構本音を吐いてくれる人でほっとしました。やっぱり昔からの付き合いっていいですね。  しかし、稲田様からのお殿様の人物評価、いままでお楽とお殿様よりで見ていましたから、ああ、大局はこうなのねと全体像が見えた気がします。  それにしても、いろいろな歴史的事例をさらりと取り入れながら(薩摩の普請であんなことがあったんですね!)、やっぱり本筋は人間ドラマであるところが凄 ... 続きを見る

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80話まで

79話、80話と予断を許さぬ緊迫した状況。川が氾濫して今にも城が流されそうなとき、ラスボス稲田爺さん登場。お殿様は暴行の上監禁……「押込め」怖い。 お楽視点なので“憎らしい稲田め”フィルターが入るのですが、私それでも稲田爺さんは悪だとは思えないのです。表舞台で仕事をしていると、それぞれにしがらみが生まれて、それぞれに思惑がある。稲田爺さんの言うことも一理ある。言葉面かもしれないけど、稲田爺さんがお楽に言った「侍の忠義とは、御家第一に生きること。~お殿様個人を崇拝するのとはちょっと違う」には同意 ... 続きを見る

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緊迫のアクション!

お楽、かっこいい! 嵐の情景描写が緊張感をいやが上にも高める中、お楽と稲田の手下の闘い。 眼の醒めるようなスピード感のあるアクションに、あっという間に読み終わってしまいました! それにしても、状況的にはかなり厳しいと言わざるを得ない中、お楽は果たして突破口を開けるのか……? 今回も続きがすっごく気になるところで終ってしまいました~‼ 続き、楽しみにしています!(^^)/

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クーデター拝読しました

 お楽さんの思いが通じて、殿との面会がかなって良かった。私も死んじゃうんじゃないかと思ってたいたので、凄く嬉しかったです~。でも、ピロートークが政治の話(笑)  ダイナミックな政変を描きながらも、その中でお楽さんの揺れ動く心の機微が伝わってきました。女性として本当に可愛いなと思います、天真爛漫に恋に一途になれるその姿はとてもうらやましい。  今回、私の中でお殿様がバビューンとその評価を上げました。いい人じゃないですか、一時期はお酒に逃げたりしてちょっと頼りなかったけど、男としてかっこよくなっ ... 続きを見る

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第78話まで

「押込め」って軟禁状態のようなものなのですね。私はお殿様、主君が絶対的な力を持っているものと思い込んでいたので、この作品を読んで目から鱗の連続です! 『暴れ川』に章に入ってお楽視点に。稲田爺さんが先回りして先手先手を打ってきている!さすが老獪、やっぱり私は稲田推し。稲田爺さんがお手伝い普請で存在感を示しているのが、会話のやりとりでありありと情景が浮かんできました。 76話では干ばつに悩んでいたのに、78話ではまさかの寺島川の堤が決壊して水害発生! 避難時の当時の有様も目から鱗でした。災害時は ... 続きを見る

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78話まで読了

77話、78話、緊迫の二話でした!いよいよクライマックスが近づいてきたという雰囲気が、激しい雨のしぶきの中からひしひしと伝わってきます。 お楽が忍びだということが、物語の中で大きな意味を持っているんですね。考え方も行動力も、お楽が普通の女性とは違っているのは、彼女が忍びの背景を持っているから。この部分に、すごく新鮮なものを感じます。今までの歴史・時代小説には、あまり出てこなかったタイプの忍びですよね^^ 物語の展開から眼が離せません!

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76話まで

わ~気になるところで終わってしまいました! お楽の一人称に戻って、「あ、懐かしい」と呟いてしまい、私はやっぱりお楽が好きなんだなと改めて思いました(*^^*) それと、74~75話の殿の一人称を読んで、なんだか殿のイメージが浅野内匠頭とだぶってきたように感じたのは私だけでしょうか。ということは、田沼は……●●上野介?! わあ、ヤバイヤバイ!殿、大丈夫かしら?^^;; 76話のラストには、あの不穏な言葉が……!続きが、気になります(^^)/

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次なる戦い拝読しました

 もう、これからどうなっちゃうのかハラハラします。お楽さんだけに任さずにみんな頑張って!!! しかし、お殿様……。  話は変りますが今回私のニッチ癖に刺さったのが上田宗箇の庭でした。徳島城にあるんですね! マンガ「へうげもの」で上田宗箇のファンになってしまったので、いつか見に行きたいなあ(徳島には行ったことがないのです)。それと「淡路の開発」は話の中で重要なポイントとなっていますが、読んでいて当時の人々がこの問題を目の当たりにしているような臨場感を感じました。由良の港の浚渫工事とか、稲田家 ... 続きを見る

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75話まで

どえらいことになりましたね……。川普請は受けるしかないのか。と、そこに歴史音痴の私でもわかるビックネーム“田沼意次”の名が!いよいよ盛り上がってまいりました。 そしていつも私が感服するのが、登場人物が多いのにそれぞれに色彩豊かで存在感があって、はっきり区別がつくこと。 74話に出てきた井伊の殿様の第一印象は「怖い」だったのですが、75話ではかなりぶっちゃけて洞察力もあって、割と好きになりました。セリフ回しがとてもカッコいい。我らが徳島藩の殿様は一本気過ぎるような……。このままだとまた孤独にな ... 続きを見る

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