泡夢の記

[歴史]

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50件のファンレター

お殿様と家臣がケンカしちゃったら?

そりゃもう、大変ですよ。国が滅びるような大問題。幕府にも内緒にしなくちゃ!
だけど今の徳島県では、本当にそういうことがあったのです。正義感の強過ぎるこのお殿様、果たして皆さまに共感してもらえるでしょうか?
主人公は、名前の残っていない側室の女性に。知られざる郷土史の一つです!

(主要参考文献)
笠谷和比古『主君「押込」の構造 近世大名と家臣団』講談社学術文庫
石躍胤央ほか『徳島県の歴史』山川出版社
徳島県史編さん委員会『徳島県史 第一巻』徳島県
同         『徳島県史 資料集』
三宅正浩「藩政改革の政治構造」『史林』史学研究会 2007

※書影は、Canvaで作成させて頂きました(作者の写真ではありません)。

ファンレター

83話

衝撃の内容でした。もちろん、悲劇的な結末は最初からわかっていたことだし、81話の幸福感が、迫りくる暗い悲劇と背中合わせだということはわかっていたのですが、この83話、つばめさんの非情な、突き放した描き方がすごいと思いました!
お楽を突き放して描くことによって、政治の論理というものが、結局、「男の論理」であったことを浮き彫りにしたような気がするのです。こうやって「殿を誑かした悪女のせい」にしてしまう解決法は、日本の歴史で延々と繰り返されてきた(「この姦婦が!」とか言って…^^;)だけでなく、世界史だってそうなんですよね。いろいろ考えさせられる場面でした。
もうすぐラストだと思いますが、最後まで、しっかり見届けたいと思います。

返信(1)

「突き放して描く」の意図を読み取って下さり、大変うれしいです~^^。
まったく仰る通りで、「この姦婦が!」でごまかされてきた歴史的事件の多いこと。まさに歴史って「男」が作ってきたと言えるのかもしれません。
ただ私は、女性も男性もけっこう愚かな存在だと思っていて(だからこそ愛おしいのですが)、みんながちょっとずつ間違えた、ということも多いような気がするんです。一人の人間をスケープゴートに仕立てて解決したことにするのはあんまりですよね。この作品、一方的に悪者にされた人のためのアンチテーゼを目指したわけですが、多少は成功しているでしょうか^^?
ラストまで温かく見守って下さいませ~!