第28話:(最終話)グレタの演説を肝に銘じ、将来の世界の環境改善へ

文字数 2,060文字

「グレタさん演説全文」。
 私が伝えたい事は私たちはあなた方を見ているという事です。そもそも全てが間違っている。私はここにいるべきではありません。私言葉で私の子ども時代の夢を奪いました。それでも、私は、とても幸運な1人です。人々は苦しんでいます。人々は死んでいます。生態系は崩壊しつつあります。私たちは大量絶滅の始まりにいるのです。なのに、あなた方が話すことは、お金のことや永遠に続く経済成長というおとぎ話ばかり。よく、そんなことが言えますね。30年以上にわたり、科学が示す事実は極めて明確でした。なのに、あなた方は事実から目を背け続け必要な政策や解決策が見えてすらいないのに、この場所に来て「十分にやってきた」と言えるのでしょうか。あなた方は私たちの声を聞いている、緊急性は理解していると言います。しかし、どんなに悲しく怒りを感じるとしても、私はそれを信じたくありません。もし、この状況を本当に理解しているのに行動を起こしていないのならば、あなた方は邪悪そのものです。だから私は、信じることを拒むのです。今後10年間で「温室効果ガスの」排出量を半分にしようという一般的な考え方があります。

 しかし、それによって世界の気温上昇を1.5度以内に抑えられる可能性は半分しかありません。人間のコントロールを超えた決して後戻りのできない連鎖反応が始まるリスクがあります。半分という数字は、あなた方にとっては受け入れられるものなのかもしれません。しかし、この数字は「気候変動が急激に進む転換点を意味する」「ティッピング・ポイント」や変化が変化を呼ぶ相乗効果、有毒な大気汚染に隠された、さらなる温暖化、そして公平性や「気候正義」という側面が含まれてません。この数字は私たちの世代が何千億トンもの二酸化炭素を今は存在すらしない技術で吸収する事をあてにしている。私たちにとって半分のリスクというのは決して受け入れられない。その結果と生きていかなくてはいけないのは私たちなのです。

 IPCCが出した最もよい試算では気温の上昇を1.5度以内に抑えられる可能性は67%とされてる。しかし、それを実現しようとした場合、2018年の1月1日にさかのぼって数えて、あと420ギガトンの二酸化炭素しか放出できないという計算になる。今日、この数字は、既に350ギガトン未満となっている。これまでと同じ様に取り組んでいれば問題は解決できるとか、何らかの技術が解決してくれるとか、よくそんなふりをすることができますね。 今の放出のレベルのままでは、あと8年半たたないうちに許容できる二酸化炭素の放出量を超えてしまう。今日、これらの数値に沿った解決策や計画は全くありません。なぜなら、これらの数値はあなたたちにとってあまりにも受け入れがたく、その事をありのままに伝えられるほど大人になっていない。あなた方は私たちを裏切ってる。しかし若者たちは、あなた方の裏切りに気付き始めている。未来の世代の目は、あなた方に向けられている。もしあなた方が私たちを裏切ることを選ぶなら、私は言う。

「あなたたちを絶対に許さない」と。私たちは、この場で、この瞬間から線を引きます。ここから逃れることは許さない。世界は目を覚ましており変化はやってきてくる。あなた方が、好むと好まざるとにかかわらず。若者の未来に対する不安の気持ち、いい加減なことを言う金儲けしか頭にない。

 このスピーチは、ずるい大人達に対する憎悪の気持ちが感じられる名文だ。私も、こずるい大人の仲間として、今後、経済成長を犠牲にしても自分達の孫、ひ孫の世代が、少なくとも、現在と変わらない世界で生活して欲しい。そのためには、我々、中高年が死が訪れるまでの間、昔の貧しい時代に戻っても我慢して生きたいと思う。また工業化学を勉強し科学を志した筆者としては、その義務感を切実に重く受け止める。そして世界中の科学者にドン・キホーテの様に、失敗しても構わずに、台風の問題、環境汚染の問題などに積極的に取り組んで欲しい。

 日本には、良いことわざがある。「窮すれば通ず」この精神で生きましょう。しょせん科学は実験の連続で100の実験で1つ有効な手段が見つければ良い1000人の科学者で合計10万回の実験で1000の有効な手段が見つかる。最後に世界の富裕層の人達に、お願いです。あなた方も、あと何年かすれば亡くなる。その間に残された、けなげな子供達のために研究資金を提供して少しでも良い環境の地球を残して行こうではありませんか。そのために、あなたの貴い多額の寄付金をお願いしたい、そうすれば、天国に行けるかも知れません。いや、きっと行けるでしょう。だから今後の人類の子孫が、少しでも良い環境の地球に住めます様に援助して下さい。
 *パリ議定書の日本政府の資料を参照させていただきました。
 またグレタさん演説の和訳も参考にさせていただきました。
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