第4話の6

文字数 421文字

フネは自分の体の内に、起こった痛みを感していた。
すぐさま応急処置をしなければならない。
その間にも殺戮された生物たちの苦しみや悲痛な声が、フネの頭脳に響く。
フネは自己防御システムを作動させた。
破壊された出人口のまわりの倍加分離し、拡散し、溶解し、伺もなかっかようにその裂け目を埋めた。
フネの内部を我が物顔で走りすおり、破壊殺戮を行たっていた黒い球体の一つ一つに壁のあちこちから粘液が噴出された。

黒い球体はその粘液により、動きが緩慢と痙り、やがてまったく行動できなくなる。
さらに続々と流出する粘液は球体に絡まり、全表面を包みこみ、球体の動きをとめてしまう。
次に球体はまわりの圧力でしわしわと収縮していき、その圧力により破壊する。

■黒い球体はその消滅の一瞬、思わず外部へと思念を、送り出していた。
「主よ、お許し下さい。我々は失敗いたしました」
海底の泥流の中に、フネとは異なる一個の知性体が存在しているのだ。
その名前は、●主(しゅ)●である。
■(続く
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