第32話

文字数 336文字

我が心の洪水第8回■
作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所
■11
 僕、カインが、目をさますと、知らない人達が、僕の顔をのぞき込んでいた。
「大丈夫か地球人よ」
「あなた方は」
「君達を助けるために来た宇宙人、LS星人だ」

 遅かった。もう少しても早ぐ来てくれたら、彼女アニーは助かっていたろう。
たった一入の恋人、アニー、いやたった一人の肉親だろう、
そして僕が、この星で生きていくためのパートナー。


僕はぼんやりと考えながら、その宇宙船の内部をながめていた。

 「ところで、君は犬洪水をもたらした放射線の熱射が、外部の要因だと聞いたら驚くかね」
「外部からの要因?どういうことですか」
「ROW星人の仕業なんだよ。この地球の大きな災害はね」
災害だって、災害にしてはひどすぎるじゃないか。
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