第2話の3

文字数 570文字

スミマセン文字が多くて入り切りません
■フネのメイン・コンピュータは、ムを「真人」の可能性が高いと分析したのである。
ムの体は、三本の触手によってがっちりと掴みこまれたかと思うと、その透明の内部へ収容されてしまった。
ムが、そいつの体の中に人れられる。それを見て水棲人達は総攻撃をかけた。
が、触手から激しい電気が流れる。水棲人は生まれて始めて受けた電気攻撃にかもわずたじろいた。
その瞬間、その半円球は水ヘ向かい急速に浮かび上がていった。

水棲人達は必死でそいつを追いかけたが、みるみる引き離され、やがて、そいつは見えなくなった。
「くらげ状のもの」半円球の物体はフネに引き寄せられ、フネ船底部から吸い込まれた。
ミ=ムネは、愛していたムが、そいつに連れていかれた、ショックで、水面をずっと見上げていた。
やがてみんながあきらめて集落へ帰り始める時も。
まだあきらめきれず、眺め続けている。仲間の1人がミの肩を叩いて言った。
「ミ=ムネ、残念だが、あきらめるんだ。もうム=ウムは帰ってこないぞ、いつまでまってもな」
ミはそれに答えなかった。長はじっとミを見守っていたが、やがて皆の方へと泳いていった。
「ミ=ムネ、いいか、早く帰ってくるんだぞ。このあたりは危険だからな」
と心配しながら。
ミ=ムネはうなだれて、近くの岩棚に腰かけてム=ウムの事を考え始めた。

■(続く)
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