第5話の3

文字数 331文字

類似経験? 
しかしその間にも、ム=ウムの苦痛は一層倍化していた。
ム=ウムの体は次第に丸まっていき、手足を縮め、人間の胎児の形を取り始めた。
 潜水艦ソードフィッシュは、フネに対する攻撃行動を開始していた。
その原子炉から発するエネルギーは最大速力30ノットで総体を推進させていた。

しかし、フネまての距離はまだ数千キロメートルもあった。
 一方、エンタープライズは、俊足に、フネに近づきつつあった。
だが全長三百四十一メートルの巨大な姿もフネの前には、ケシツブにしかすぎない。
 エンタープライズは無人の状態で攻撃機F14トムキャットを断続的に発進させていた。
トムキャットはフネの回りを飛行し、ミサイルや爆弾の雨を降り注いだ。
しかし、フネの外皮には何の変化も見られなかった。
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