第16話

文字数 207文字

「あなたさえよければ、僕の妻になってもらえないでしょうか?」という言葉をぐっと飲み込み、又郎は箸を進めていきます。
「満足いくまで、ごゆるりとお過ごしください」
 乙姫の言葉に甘え、又郎は毎日毎晩、宴会を三ヶ月ほど続けました。
 その結果、竜宮城の財政が破綻してしまいました。
 家来の魚たちにも見捨てられ、又郎と共に陸に上がります。
 そして道端でムシロの上に正座をし、二人で物乞いを始めましたとさ。
 めでたし、めでたし。

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