雑談・熊のおはなし・Ⅰ

文字数 902文字

柿ただちゃんは、登山柿だけれど、熊って会った事ある?
2024/05/03 20:10
山では無いわ。長らく道民やってたけど、ベアとの遭遇は一回だけよ。
2024/05/03 20:13
道民やってたら一回や二回会うのが当たり前みたいに言わないで。

山じゃなかったらどこで会ったの? 谷? 

2024/05/03 20:15
バイト中。
2024/05/03 20:16
はあ?
2024/05/03 20:27
交通量調査のバイトしてた。山越えの道路だったけどね。
2024/05/03 20:28
ああ、なる程。
2024/05/03 20:18
片側一車線の、当時ピカピカの新設道路。


二人一組で、道路の両側に立って、上りと下りの車両をカウントしてた。

ナンバー見て、道内の何処、道外、車種(乗用・貨物・バス・バイク)って分けて。

旭川の「旭」と札幌の「札」が見分けにくくて困った思い出。

2024/05/03 20:25
私は上り側で、相方の子が下り側で、その子の後ろに、乗って来た車を駐車してた。


その内、雨が降って来てさ。

で、「車の中からでも見られるよね」って、二人で車に乗り込んだの。

その直後に・・

2024/05/03 20:44
うん・・(ゴクリ)
2024/05/03 20:45
私が立っていた十数メートル後ろの廃屋から、のそーり、のそり。
2024/05/03 20:46
ひぃえっ!
2024/05/03 20:46
親子連れ三頭。
2024/05/03 20:47
うげええ・・
2024/05/03 20:47
藪の奥へ消えてった。

廃屋からこちらを見て、警戒していたのね。

2024/05/03 20:48

ひええ、車の中で良かったね。

2024/05/03 20:50
幌ジムニーだったけどな!
2024/05/03 20:50
・・!(絶句)
2024/05/03 20:51
そんでまあ、去ったとはいえ、私も相方もビビっちゃってさ。

「逃げよう!」って。

2024/05/03 20:52
そりゃ確かに幌ジムニーでそこに居たくないわな。
2024/05/03 20:53
ところが、私その時まだ免許無かったのよ。なのに運転席側に座っちゃってて。

「私運転できなーーい!」って言ったら、「何でそっちに座った!」って怒られて。

2024/05/03 20:55
ああ、うん、相方さんの気持ち分かる。
2024/05/03 20:56
今から考えると、狭くても中で入れ替わればいいのに、

二人同時に外に飛び出して「うわーーっ」って車の後ろダッシュで回って入れ替わって。

2024/05/03 20:58
本人たちは真剣に必死なんだろうけど、絵面(えづら)想像したら笑えるな。
2024/05/03 20:59
くねくね道を幌ジムニーで走って、幹線道路との分岐点まで下りたんだけど、

運転してた子の手が、しばらくハンドルから離れなかったわ、震えてて。


あとからジワジワ来るよね、怖さって。

雨が降らなかったら? 車が無かったら? 最初の配置の時、後ろを振り向いてたら?

2024/05/03 21:02
背筋が冷えるよ。
2024/05/03 21:07
バイトはどうしたの?
2024/05/06 00:05
その分岐の所で続けたわよ。

二度と車から下りなかったけどね。

2024/05/06 00:06
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登場人物紹介

柿ただちゃん: 作者の代弁者。 渋柿の木の妖精。

妖精だけれど、人間の文化大好きで、俗物にまみれている。ポシェットの中は飴ちゃん。

だいちゃん: 解説とツッコミ担当。 謎の生き物。

とりあえず流れに逆らわない。

風すっか: たまに時空を超えて突っ込んで来る、新潟寺泊の風の妖精。

本気で飛ぶと、何かにぶつかるまで止まれない。好物は寒ブリ。

道祖神ちゃんA

道祖神ちゃんB

道祖神ちゃんB”

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