本ができあがって来た! おまけ
文字数 2,206文字
絵ばっかりのフルカラーの本なんて初めてで不安で一杯だったけれど、
サポートして下さった印刷屋さん、質問責めを受けて下さった社員様、
感謝感謝でしゅ、ありがとうごぎゃぎゅ・・噛んだ。
某コミュニティ施設で、そこの長の人に、
けっこう広い展示区間を、絵の展示で埋めてくれ、って言われた。
普段は写真とか子供の絵や習字を飾ってる壁面なんだけど、
予定の展示が流れて空いてしまう期間が出来ちゃったとか。
断ったんだけどね、強引に押し切られた。
優柔だった自分が悪い、もっと真剣に断ればよかった。
プロット作ってた子供向けの話があったから、
それを13頁の絵本にして・・って計画した。
壁の展示だから、A3(30×42㎝)のでかい紙13枚とパネル、
ホムセンで買って担いで帰って・・材料費はくれたけれど。
パネルに貼った水彩画13枚、
絵本の文章部分はパソコンで出力して、絵の中にレイアウトして貼って、
それを、施設の事務所に運び入れた。
所長に、絵本形式だから見開きで展示して下さい、ってお願いして。
私の仕事はそこまで。
翌日からは用事があって、
私が次にその施設に行ったのが、展示開始から三日ぐらい後だったんだけど
でもね、念を押さなかった自分も悪いんだけれど・・
本形式って、1頁目はタイトルで単体なのよ。そもそも枚数が奇数なんだし。
次に来るのが2、3頁目の見開き、次が4、5頁って、見開きが6組並ぶ予定だった。
それが、本に興味の無い人には通用しなかった。
1、2頁が並び、少し離れて3、4頁が並び・・と、
見開き絵が全部バラバラに展示されていた。
木も、風景も、キャラクターも、全部半分づつ。
そして最後に、半分の一枚がポツン。
本のセオリーが通用しないったって、見りゃ分かるだろ!
幸い友人も一緒だったから、事務所に脚立とか取りに行ってくれて。
通りがかった顔見知りのスタッフさんや利用者さんたちも、
「何か変だと思ってたのよね~」とか言いながら手を貸してくれた。
「この絵、繋がってるんですよ、ほら」
分かりませんでした? ってニュアンスで返事したら、
「ああ、ホントだ、気が付かなかった」って。
私の絵って、そんな分かりにくいんだ、色も質感も工夫したのにな、
そんなに、気も付かないものなんだあ、そうかあ・・って。
こっちがムリに展示させてくれって言ったんなら、分かるけれど、
押し切られて引き受けたんだし・・
スタッフさんからコソッと聞いた話では、
いつも展示を引き受けていた写真家さん等から、
展示物の扱いでトラブって縁を切られたらしい。
で、展示壁が空いて、意地で埋めたかったんじゃないかと。
一番の原因は多分、その所長、自分のゴリ押しであろうと何だろうと、
「展示させてやる」って姿勢だった事よ。
「これは見開きです!」って印刷屋さんと一緒に確認しないと、
怖くて仕方がない。
どうしたって一枚絵でしかない見開きを、
「気が付かない」でバラバラにして平気な人間もこの世に存在するって
擦り込まれてるから。
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