0628【プロ野球ー観戦】勝ち投手とは(鴎-牛)

文字数 1,414文字

本日の鴎の相手は現在、球界No1投手とも噂される山本由伸(牛)。どことなく慶應感のある名前だが、都城高出身の高卒4年目で六大学とは全く関係がない。昨年20試合に先発し防御率は1.95。2点以上とられたらまず勝てない、そんな絶望感のある投手。

にもかかわらず初回から鴎は3失点。今日はさすがに厳しい。

ところが好調なチーム状況の為せる業か。ヒットや内野ゴロなどでしぶとく点を重ね、4回に追いつき、6回には勝ち越した。皆2ストライクから粘る。かつて公にいた大谷翔平を得意としていたように、エースキラーの雰囲気が出てきた。

山本降板後、出てきたのはハーマンでもJJ(ジャクソン)でもなく小野ふみ。ハーマンの連投を避ける目的だったらしいがストライクが入らず降板。継投の東條が打たれて同点に追いつかれる。

延長戦の10回やビハインド、ロングリリーフなど毎回異なるシチュエーションで投げる小野ふみ。だいぶ使われ方がアバウトな気がするのは人的保障選手ゆえか。同じく人的で鷲に行った酒居も最近、リード時もビハインド時も出ているからその可能性は否めない。小野ふみはなまじ球速も球威もある分、後続で投げるピッチャーが難しい気がする。鴎に小野ふみより球の速いPはそういない。できれば1イニング投げ切ってほしいところ。

追いつかれた直後の8回裏。同点になってしまった悲しみを感じる間もなくレアードの一発。バットの振りから上に打ち上げたと思ったがバックネットのほうまで飛んでいった。
9回は益田ではなくJJが登板。開幕序盤からちょこちょこ失点していたため不安があったが、3者三振でフィニッシュ。同一カード六連勝で締めた。

チームとしての「勝ち」に加え、投手に対しては「勝ち投手」という称号がつく。今日の活躍具合でいうと美馬に渡したいところであるが、“公認野球規則 9-17※”にはこうある。

退



要は「勝ち越した回に投げていた投手」に勝ち投手の権利がある。例えば今日の場合、ロッテが勝ち越したのは8回。そのリードを最後まで守り勝ったため、8回の表で最後に投げていた東條に勝ちがつく。ルール通りではあるが、失点したピッチャーに勝ちがつくのは少々違和感をおぼえる。

今日の試合のように、終盤に勝ち越し勝利した場合は勝ち投手に違和感があることがしばしばだ。リードを保ったまま降板しても、途中で後続の投手が打たれた場合先発投手の勝ちは消えてしまう。

前述した通り昨年20試合に先発・防御率1.95というトップクラスの成績を残した山本も、勝ち数は8勝に留まる。プロ野球中継やスポーツ紙では、投手のことを「昨年○勝」と勝利数で示すことが多いが、投球イニング数や防御率のほうが評価に値するのではないかと個人的には思う。
山本や、2018年に最多勝投手となった多和田(獅)など、防御率と勝ち数が比例しないピッチャー野存在から、より別の指標に目を向ける風潮が強まるのではないかと期待している。

【参考】
・NPB公式サイト
 野球の記録について >スコアリングルール(pdf)
 https://npb.jp/scoring/
 ※公認野球規則9条が記載されています

鴎6-5牛
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み