第19話 及川光博~永遠の王子~

文字数 2,069文字

 みなさんこんにちは。こちらは令和の世に突入した今更になって、昭和にデビューしたエレカシ・宮本浩次沼にどうして入ったのか。
 いままでライブに参加し、沼ったアーティストさんたちの思い出をたどりながら語っていくエッセイになります。

 今回のアーティストは【及川光博】さんです。ミュージシャンとしても俳優としても大活躍中の彼は【職業ミッチー】です。なので、心を込めてミッチーと呼ばせていただきます。



 ミッチーを一躍有名にした【マツモトキヨシ】のCM、ウィキ先生の情報によると1997年の放送だそうです。本来なら女の子のほうをプッシュしたかったんじゃないのか。
 なのに、若い女の子を食ってしまうほどの絶対的王子がいきなり登場してしまったわけですから当時かなり話題になりました。CM制作側は予測していたのだろうか。ミッチーサイドはしてやったり、だったのか? 想定外だったのか? どちらにしても、このCMがなかったら今のミッチーはいなかっただろう。
 運と縁は奇跡のたまものだと思う。そういう星の元に生まれるからスターなのだろう。
【そ~んな君が好きなのさ~♪】
 そのキラキラをドラッグストアのCMから不意打ちされてしまったベイベー&男子(ミッチーファンの総称)は今でもマツキヨ以外で薬は買っていないに違いない(←思い込み)。



 CMをきっかけにミッチーがブームになる。
 自らを「王子」と名乗るアイドルは多々いるが、私がここでミッチーに思ったことは。

【この人は、ミュージシャンなんだよね?】

 チェッカーズや吉川晃司に対して【アイドルなのかアーティストなのか】と悩んだことを前述したが、ミッチーに対しては王子より先にミュージシャンという気持ちが先行していました。
【悲しみロケット2号】とか【今夜桃色クラブで】などを歌っていた頃で、キャラは後付けだと思い込んでいたのです。
 すでにいろんなアーティストさんのライブに参加していたからなのか、自分も30近くになっていたからなのか、「今や、アーティストもキャラづくりしないと売れないのか。大変だな」と若干冷めた目で見ていたかもしれません。

 ミッチーに限っては、とんでもない思い違いだったのですが。



 その誤解が解け【この人の職業はミッチーだった】と知ることが出来たのは、やはりライブです。生で観るのはやはり違います。テレビの中では味わえない真実があります。

 ミッチーのライブに通ったのは王子キャラが大好物な姉がドはまりしたからで、最初は付き合いのつもりでしたが、行ったが最後、めくるめくミッチーワールドに、すっかり【泉に浸かる】状態(沼にハマるとは言わない)になってしまいました。

【フィアンセになりたい】でキュンキュンさせられ【死んでもいい】で用意してきたポンポンを振るベイベーのみなさんとの一体感。
 しかも喋りがうまい。というかMCが面白すぎる。歌なしのトークショーでも参加したいくらいに面白い。
 悩んでいないでミッチーに相談してごらんよ、と言いたいくらいに。
 いままで参加したアーティストの中でいちばんトークがうまいのはミッチーだと今でも言える。

 ミッチーはアニオタでもある。特にガンダム愛は半端なく、日本一シャア・アズナブルとガルマ・ザビのコスプレが似合う男と言っても過言ではない。
 アニオタとしても、ミッチーの存在はハートに刺さりまくりです。



 ミッチーは、美輪明宏さんと共演した舞台【毛皮のマリー】も渋谷パルコ劇場で拝見しています。
 ライブと違って、距離感が半端なく近い。こんな間近でミッチーが拝めるなんて! 神も仏もどこかにいるのかっ! と鼻息荒くしていたのですが、いざ開演したら、神と仏の代わりに美輪明宏様が御降臨されました。
【毛皮のマリー】に至っては、半ズボンのミッチーにドキドキもしましたが、美輪明宏さんを全身に浴びてしまったことが衝撃的思い出です。美輪さんがパワースポットです。
 あの舞台は、本当にいいもの見させていただけました。ドタキャンになった友達の友達さん、ありがとう。代わりに私は人生でいい思い出が作れました。



 さて、吉川晃司さん同様なのですが、最近ミッチーがテレビに出るときはほぼ俳優としてとなっています。
 50を過ぎても決して【王様】にはならず、【王子】のままでいる。ほかにいないキャラクターを周囲は放っておけないのでしょう。

 ミッチーからほとばしるキラキラを浴びられたなら、幸せの青い鳥の大群がどこからともなく現れて乱舞するんじゃないだろうか。
 コメディーでも重苦しい物語でも、ミッチーがいるとなぜかほっとする。王子だから、なんとかしてくれる。半沢直樹にしか見えない妖精とか半沢直樹のスタンドいわれるくらい重要な存在。

 今では「元王子」と自らを語るようになっていますが、内面からあふれてしょうがないキラキラは抑えることが出来ないご様子。
 ミュージシャンとしても、俳優としても、60超えても、80過ぎても、永遠に王子=キラキラした存在でいてほしいと願うのです。

~第19話 終わる~
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