第1話 1966年~丙午~

文字数 2,528文字

 皆様こんにちは。
 甘らかんと申します。
 1967年の早生まれです。
 普段は甘らかんと名乗っていますが、本来は宮本といいます。
 どのくらい宮本なのかというと、病院で「宮本さん」と呼ばれたら1番診察室に入るくらいに宮本です。

 そんなことがあって、ソロ活動を始めていた宮本浩次さんを眺めていて
「同じ年齢の同じ宮本がとてつもないパワーを発している!」
 ということに気づき、今更ドはまりしたわけですが(2020年現在)、本当に今になってとしか言いようがありません。エレカシの野音2020も配信で見ましたが、最高すぎて不眠症になるくらいでした。医者は眠剤をくれました。いや、夜中目が覚めるのは更年期障害のようです。

 それは置いておいて。

 エレカシを全く知らなかったわけではなかったのですが、こうなる(どっぷり沼)までにはかなりのロングディスタンスがありました。星空の下くらいのディスタンスです。それはおいおい語るとして、本日はエレカシの皆さんや私がこの世にオギャーと生まれた1966年4月~1967年3月までの世代についてお話ししたいと思います。



 さて、この世代。特に1966年(昭和41年)は子供の出生が谷底に落ちるように激減しています。

 とてつもなく奇跡の世代です。

 原因は【丙午(ひのえうま)】。
 60年に1度訪れるという伝説、というか迷信です。

【丙午に生まれた女子は気が強すぎて嫁にいけない】

 次の丙午は宮本浩次さんが60歳という還暦を迎える年になります。もうじきといえばもうじきですし、まだだといえばまだ先です。
 次の丙午、それでなくても少子化が進んでいるというのに、さらに子供は生まれなくなるのか。
 いや、さすがにこんな迷信信じる親世代はもういないと思いますが。



 宮次さんが生まれた1966年において親世代(2020年現在70~80歳台あたりと思われる)はこの年に子供を誕生させることをグッと我慢したわけです。

 ぶっちゃけ禁欲です。昭和の人間忍耐強いです。

 当時の避妊事情がどうだったのかはわかりませんが、産み分けなんかできないので、女の子が生まれて嫁に行けなかったら自分らのせいになるし、さらに迷信深い舅姑(しゅうと・しゅうとめ)から何を言われるかわかったものではない。

【とにかく1966年には子供を産んではいけない。娘だったら子供を不幸にしてしまう】

 そのような迷信に乗せられた親たち世代は禁欲したのか外出しに励んだのか信頼できるゴムがあったのか。TENGAってあったのか? その辺はよくわかりませんが、とにかく我慢に我慢を重ねたのでしょう。涙でランドルト環が見えません。

 とはいえ、迷信に踊らされなかった親もいたわけです。
【ええやん、本能のままで】
 と思ったかどうかはわかりませんが、勇敢な親のおかげで生まれてくれた宮次さん、冨永さん、高緑さん、石森さんありがとう。4人が同年代に生まれなかったらエレカシはなかった。親御さんには感謝しかない。



 というわけで、60年に一度訪れる丙午という星の下に生まれた人々ですが。小学生、中学生の頃は女子の間で【丙午の濃度】で嫁にいけない度が違う。という論議で喧々諤々としたものです。
 つまり、1966年に生まれた者が対象なのか、母親の腹の中にいる期間も含めるのかということです。4月5月あたりに生まれた者は「丙午には半年もかかっていない!」と言い張り「10月~12月生まれは完全アウトだ!」とか。
 迷信に振り回される女子。そんな女子たちの焦りとしか思えない論議を男子らは「俺ら男に生まれてよかったわ」という顔で聞かぬふりをしていたわけです。あの頃、女子は半ベソでした(個人差あります)。
 私は早生まれで未年ですが、親の腹の中から丙午の呪い(迷信である)ってあるのか? とビクビクしながらその論争には加わりませんでした。

【おかげでらかん、いまだ独身です】



 迷信のおかげで極端に人数が少ない奇跡の世代ですが。
 東京都と文科省によりひどい仕打ちにあうことになります。
 人数が少ないから試験的に始めていいだろう。というところから東京都と文科省が徒党を組み決めたのが。

【公立高校の受験科目を3教科から5教科にいたします】

 これには金八先生シリーズで世代飛ばされたTBSへの怒りも合わさって丙午という迷信を恨みに恨んだものです。しかもグループ制とかいうへんてこりんな受験制度。説明は省きます。
 今思うと、男子高に進んだという宮次さん、「5教科も勉強できるかーーーっ!」という理由で都立受けなかったのか。とか想像したりもするわけです。

 理科と社会を受験科目として勉強せざるを得なくなった奇跡の世代。
 実験的に始められた初めての公立での理科と社会の受験問題ですが、おぼろげなるままに覚えています。
 理科がびっくりするほど簡単(メスシリンダーの目盛りの見方とか)で、社会が「そんなこと教科書にあったっけ?」というような八王子方面の治水をした人物は?とかなんとかいう妙な問題で、覚えた歴代将軍とか総理大臣はどこへやら、出題範囲がマニアックすぎて回答できず、自己採点43点だったと記憶しています。これは落ちたわと思ったものですが、社会は平均点が低かったので(そりゃそうだ)らかんは志望高校にギリギリ合格できました。ギリギリだったのでその後高校で落ちこぼれていきますが、そのへんもおいおい。



 そんな丙午伝説(迷信である)なのですが
【丙午に生まれた女子は気が強すぎて嫁にいけない】
 って、どこから発生したのか。
 太古の昔。古墳時代かも知れない。
 そういう女の子がいて、たまたま丙午生まれだっただけではないのか。
 進撃の巨人でいうところの始祖ユミルがいたんじゃないのか。
 こちとら始祖のせいでいい迷惑被ったんですが。
 というか、早生まれはセーフじゃないのか。
いや、結果自分結婚したことないのだからアウトじゃん。

 そんな奇跡の世代に生まれたという土台から昭和~平成~令和の音楽の思い出を中心に【エレカシ・宮次沼にたどり着くまで】話をちまちまと語りたいと思うのです。

 P.S. 奇跡の世代といってもバスケはしない。

~第1話 終わる~


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