第18話 吉川晃司~絶対的俺様感~

文字数 2,008文字

 みなさんこんにちは。こちらは「今年(2020年)になって、宮本浩次にドハマりしちゃって」と高校の同級生にLINEしたら『いまさらエレカシ⁉』と返されたエレカシさんと同学年の私がいかにして、【いまさらドはまり】になったのかを語っていく音楽エッセイになります。

 今回のアーティストさんは【吉川晃司】さんです。すかんぴんウォークです(←観ていないけど)。

 昔勤めていた会社に、吉川さんの大ファンがおり、なんとなく誘われてライブにいかせていただいていました。流れでCOMPLEXも拝見しました。1990年代に通ったと記憶しています。



 吉川さんがデビューしたのは1984年。いきなりの映画主演【すかんぴん(略)】に、デビュー曲【モニカ】の、はしたない替え歌(●ックス●ックスもう2回)が話題になってしまった衝撃(ほんとはサンクス)。
 インパクトある新人のデビューに世間は騒然としたものです。

 デビューしたての新人が、高身長と水球で鍛えた肩幅といかしたルックスという【俺様感】満載で「真夜中のスコール」と歌いだしたときはテレビ見ていて【すげぇ漢が出てきたもんだ】と当時高校を卒業する寸前であった私(ということはエレカシのみなさんもそういう時期)は圧迫感という言葉しか浮かばなかった。
 そして、彼に対して思ったことがある。

【この人は、アイドルなの? アーティストなの?】

 チェッカーズ(第6回参照)に対して思ったことと同じだ。
 事務所は彼をどう売り出したいのだろうか? それを本人は同意してのデビューの仕方なのだろうか。
 わからないうちに【サヨナラは八月のララバイ】【RAIN-DANCEがきこえる】【すべてはこの夜に】などヒットを飛ばしていく。



 吉川晃司という男はテレビで問題起こしたり、暴行事件起こしたりしているにもかかわらず、芸能界という綱から転落しないという不思議な人だ。
 謝罪して消えるのかと思いきや忘れた頃にポッと浮上してくる。どういう魔法なのかわからないが、吉川晃司というオーラを放っておけない目利きの魔術師がそこいらに居て、その都度彼を召喚したくなるのだろう。扱いは大変そうにみえますが、呼び出せれば最強キャラとして活躍してくれる。
 デビューの頃から比べればだいぶ丸くなった印象はありますが、【絶対的俺様登場】というオーラはいくつになっても消えてはいない。つまり、白髪が増えてもカッコいい。魔術師も召喚したくなるというものだ。

 決して沼ったわけではないのに。気が付けば布袋寅泰さんとのユニットCOMPLEXも2度ほど参戦している。
 ふたりがかりでステージに立たれるカッコよさ。これはもう俺様言われても仕方ないです。
 布袋さんと並んで【BE MY BABY BE MY BABY】言われた日には武道館のステージってこんなに狭かったっけ? と思ったほどです。オーラの力で巨大化して見えたのかと思ってしまうほどでした。
 COMPLEXは方向性に関する意見の衝突で消滅してしまったそうですが、BIGなユニットでした。いいもの見られました。感謝です。



 さて、吉川晃司という名前が出ると、漫画好きとしてはどうしても【TO-Y】(上條淳士:著)を外すことが出来ない。
 主要キャラクターの【哀川陽司】がどの角度から見ても吉川晃司だったからだ。実際モデルだったそうですが、TO-Yのおかげで吉川さんを見る目も【ただの喧嘩が強いおっかない俺様】というところから【お茶目な面もあるんじゃなかろうか】と思えるようになった。
 実際、チョコモナカジャンボのCMもあっさり受け入れられた自分がいる。

 漫画の力は偉大です。ライブに誘ってくれた同僚(漫画に興味なし)に「吉川好きならTO-Yは読まなきゃ絶対ダメだから!」と熱心に勧めて読ませることに成功したりもした。同僚は「面白かった。吉川だった」と言ってくれたので、超ドヤァ!になったのもいい思い出です。
 今からでも遅くないので、吉川沼の方は読まないとダメです。

 いや、吉川沼でなくても、バンド、アーティストさんを愛する人はTO-Yを読んで欲しい。業界バイブル漫画です。
 連載されたのは1985年~1987年ということですが、今読んでも、音楽業界、昔とまったくやっていること変わっていないじゃない? よくわからないけど。と思えてしまう名作です。



 吉川晃司さん、現在では歌よりも役者としてお茶の間に登場することが多くなりましたが、出てくるたびに2020年現在、50代半ばに入ってもいい感じの【俺様感】があり、白髪の似合うイケオジになってくれました。

 デビュー当時、この人はアイドルなのか、アーティストなのか?と頭を悩ませたりもしましたが、吉川晃司なのですよね。それでいいのだなと、現在では納得しています。これからも【絶対的俺様】でもってシンバル蹴り上げてほしいのです。

~第18話 終わる~
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