第119話 先輩の願い ~ 味方 ~  Bパート

文字数 7,592文字


 その途中、さっきまで慶と喋っていた蒼ちゃんの元気がいつの間にか無くなっている気がする。
 蒼ちゃんの様子を見て、私にとっては本当に最悪の懸念が頭をよぎった所に、
「愛ちゃん、夜だけじゃなくて朝も蒼衣よりも早く起きて本当に家の事一人でやってるんだね……しかも今日は蒼依の分のお弁当まで」
 蒼ちゃんの一言で懸念から安堵、安堵から安心へと私の心情が変わって行く。
 朝の通学途中、私は蒼ちゃんの腕を取って、
「前にも言ったし昨日も言ったけれど、慣れればそんなに大変でも無いし、どうしても時には冷食もあるんだから、そんなに考える事じゃないよ」
 蒼ちゃんに笑いかける。
「でも愛ちゃんはそれでも成績は良いし、統括会だってやってるし、蒼依とは違い過ぎて愛ちゃんの親友って言うには、蒼依じゃ役者不足な気がして……」
 本当にそんな事、これっぽっちも気にする必要も、引け目に感じる必要も無いのに。
「蒼ちゃんだってもう自分の夢を持っているし、そのために頑張っているじゃない。その夢の為に日々研鑽しているのも、試食を通して知ってる。どうせ蒼ちゃんの事だからただ作るだけじゃなくて栄養の方にも力を入れているんだよね?」
 私が掴まった事によって、蒼ちゃんが痛がってしまわないように、その痛みで辛い事、私に対してすら言ってもらえない事を連想させてしまわないように、優しく包み込むようにして、その腕を抱き込んでしまう。
「どうして知ってるの? 蒼依、お母さんにもまだ話してないのに」
 蒼ちゃんが驚いてくれた事に、少々私の鼻が高くなる。伊達に蒼ちゃんの親友を語っているわけじゃない。
 新作と称して糖分やカロリーが低くて甘いお菓子を作ってくれる蒼ちゃん。
 慣れないお弁当でもバランスや色合いの事まで考えていた蒼ちゃん。私が蒼ちゃんの事で気づかない事なんてある訳がない。
「それに蒼ちゃん。これは月並みな言い方になってしまうけれど、私たち親友の間に引け目とか優越感とか、何より資格とかそんなの必要ないよ」
 これを言うのも何度目かになるのだけれど、何より私は蒼ちゃんからは三年と言う時間を貰っているのだから、間違っても引け目だとかそう言うのを感じて欲しくはない。
「……愛ちゃんが男の子だったら、相手が空木君だろうが絶対愛ちゃんを譲らないのになぁ」
 言いながら私に体重を預けて来る蒼ちゃん。
 その気持ち自体は嬉しいのだけれど、私は女だし、何より優希君の事が好きなのだからいくら蒼ちゃんからでもその気持ちには応えられない。
「そんな事言ったら私だって、心から信用できる男の人に蒼ちゃんをお任せしたいよ」
 少なくとも蒼ちゃんの話を聞いてくれ無さそうな戸塚君。二度私と一緒にいた方が幸せだと言わせる戸塚君には、私にとって一番の親友である蒼ちゃんを任せたくはない。
 蒼ちゃんが心の底から笑える相手にしか蒼ちゃんを任せたくないに決まっている。
「あれ? 愛ちゃんどっか寄って行くの?」
 蒼ちゃんと男女関係の話をしながら登校していると、その蒼ちゃんからの疑問。
「うん。この後って言うか、今日は優希君と一緒に登校する約束をしているから」
「え? この後って。じゃあここからは蒼依一人で登校しようか?」
 今朝も言ったはずなのに、今更ながら急に驚く蒼ちゃん。
「何で? せっかくなんだから三人で良いじゃない」
 蒼ちゃんだったら優希君と仲良くしてくれた方が嬉しいし、普段はいっつも優珠希ちゃんがいるし……さすがにこれは優希君の前では言えないけれど。
「今日、蒼依がいる事、空木君は知ってるの?」
 何となく蒼ちゃんからの視線に圧を感じる。
「知っているも何も、優希君も蒼ちゃんと仲良くしたいって言ってくれたし」
 それは蒼ちゃんも聞いてくれていたはずなのに。
「何となくソレは違うと思うんだけど、良いのかなぁ」
メッセージにも、蒼ちゃんと一緒の事を伝えてあるのだから、本当に今更遠慮しなくても良いのに。
 蒼ちゃんの疑問に対して、行けば分かるとばかりに、私も昨日から心の中にある不安を優希君に取り除いて欲しくて、優希君とのいつもの待ち合わせ場所へと急ぐ。


 またこういう場面に出くわすのか。
「あの女の子、見た事ない子だねぇ」  
 蒼ちゃんの言う通り、いつかの放課後時の待ち合わせよろしく、また優希君が私の知らない女の子とデレデレ話をしている……しかも朝から。
「……愛ちゃん?」
 そりゃ優希君がカッコ良くて、優しくて女の子から人気があることくらいは、その優希君の良さは誰よりも知っているのだから、私だって理解くらいはする。でも彼女との待ち合わせの間に、私の知らない女の子と仲良く喋って待つと言うのは、どう言う了見なのか。
 あ。しかも今、あの女の子、優希君の腕に触れた。
 ……何が“私が来るのを待っている時間は楽しい”なんだか。それは他の女の子と喋っているのが楽しいって言う事なんじゃないのか。今週の日曜日に約束してくれた事なんてこれっぽっちも忘れているんじゃないだろうか。
 まあ相手が雪野さんじゃないから、忘れているって事は無いのか。
「蒼ちゃん。優希君の邪魔したら悪いから、今日は二人で登校しよっか」
 考えれば考えるほど腹立って来たから、放って行こうとしたら、
「ちょっと愛ちゃん! 空木君は良いの? 空木君が気付いてこっち来てるよ?」
 蒼ちゃんが私を呼び止める。
 蒼ちゃんが呼び止めてくれたのと、昨日蒼ちゃんに色々と口にしてしまった手前、それ以上優希君の話を聞かずに放って行くと言う事は出来なかった。
「待ち合わせ場所ここで良かったんだ。おはよう愛美さん……と、防さん」
 しかも自分は散々私の知らない女の子と、あれだけ仲良さそうにお楽しみだったくせに何が“良かった”なんだか。
「私の知らない女の子とのお楽しみを邪魔してしまったみたいで、ごめんね優希君」
 自分の態度を棚に上げて、女の子に良い顔するのは男子共通なのかもしれない。
 何となく倉本君に対して、つっけんどんにする彩風さんの気持ちが分かった気がする。
「いやあの女子は違うって言うか……僕が愛美さんの事を邪魔なんて思うわけ無いし、それに愛美さんに待ち合わせの場所と時間を送っても、返事が無かったから、僕の方もどうして良いか分からなかったし」
 そう言って私の方を不満そうに見る優希君。
 でも私だって、優希君と一緒に行けるとメッセージを送って、送って……
「……返事が無いって愛ちゃんから?」
「そう。防さんが愛美さんと一緒に泊った事と、今日僕と一緒に登校出来るのを楽しみにしているってメッセージが最後で、場所とか具体的な時間とかは特に何の返事も無かったし……」
 その後の記憶が無い事に嫌な汗をかいている間に、蒼ちゃんが優希君に現状の把握を進めて行っている。
 私がそんな事は無いとカバンの中を漁っているけれど、こんな時に限って家に携帯を忘れて来たっぽい。
「……愛ちゃん。携帯は?」
 いつまで経ってもカバンに手を入れたっきり、携帯を取り出さない私に、蒼ちゃんの雰囲気が昨日の説教の時の雰囲気にだんだん近づいて来る。
「……家に忘れたの?」
 前言撤回。今、優希君がいなかったら、この後、昨日の分も含めて登校中ずっと蒼ちゃんからのお説教だったかもしれない。
「いやでも、よくこの場所が待ち合わせだって分かったよね」
 背に腹は代えられない。今朝の優希君が、私の知らない女の子との“デレデレ事件”を不問とする代わりに、何としてでも、蒼ちゃんからの説教を回避させてもらう事にする。
「まあ、愛美さんなら大体こうかなって分かるから」
 せっかく私が今朝の事件を不問にしてあげようと思っているのに、少し照れながら私の事なら分かるって誇らしげにする優希君。本当に、私の事を分かってくれているのなら、私が来るまでにデレデレと他の女の子と喋っていたら、私がどんな気持ちになるのかを分かって欲しかったくらいなのに、朝からそんな言い方してもらえたら、不問じゃなくてそもそもを許してしまいそうになる。
 私を喜ばせて何でもかんでも許してもらえる優希君はやっぱりずるいと思う。
「空木君がそうやって甘やかすから、愛ちゃんがどんどん甘えん坊になっていくのに。それだとこの先ずっと空木君が苦労するよ」
 なのにやっぱり蒼ちゃんは優希君の味方をする。
 昨夜私に向けていた蒼ちゃんのあの表情は何だったのか。
「愛美さんが僕に甘えてくれる分には、僕としては大歓迎だからむしろ今のままの愛美さんの方が僕は好きだよ」
 しかも優希君も自分の所業を棚に上げて、私が甘えん坊だって事を否定してくれていないし。
 他の女の子に対してデレデレする優希君とか、雪野さんの事とか、優希君に対してこれだけ寛大な彼女もそんなにいないと思うのだけれど。そこんところも一度優希君にはじっくりと聞いてみたい。

 どうにも納得しきれないまま三人での通学途中。蒼ちゃんと優希君が仲良く並んで歩くのを一方後ろから眺めていると、
「あれから統括会に相談に来ないけど、防さん。あれから嫌がらせとか大丈夫?」
「空木君。蒼依の事は大丈夫だから。でもその気持ちはありがとう」
 私が踏み込み辛い一歩を、何の前触れもなく優希君が踏み込む。
 それに対して蒼ちゃんの方も明答する事は無かったけれど、確実に歩み寄る態度を見せている。
 無意識だろう優希君の視線が私に向けられた時に、一回小さく首肯する。
「あの放課後の下駄箱での雰囲気の悪さが気になっていたけど……防さんも愛美さんとか統括会の方に相談に来るような話も雰囲気もなさそうだから」
 私の意思を受け取ってくれた優希君が、改めて蒼ちゃんの名前を言い直して私が踏み込めなかった一歩を踏み込もうとする優希君。
 当然蒼ちゃんの口から聞けるならと私にも知らず力が入る。
「……正直、解決もしてはいないけど、話を大きくするのも違うかなって思うから。蒼依の事気にかけてくれてありがとう。それよりも愛ちゃんの事、大事にしてあげてね」
 それでも蒼ちゃんはやっぱり口にしない。どころか、私のお願いを優希君にしてしまう始末。
 しかも答える前に私の方を見たのは何だったのか。教頭先生や穂高先生を始め、何かを知っているっぽい学校側。
 それに確実に何かを知っている咲夜さん。そして確実に蒼ちゃんに何かをしているであろう二つの女子グループ。
 最後の極めつけは当事者である蒼ちゃん。みんながみんな何かを知っているはずなのに、それを匂わせるだけで私には何も教えてもらえない。
 もちろん昨日の私自身の行動に対して後悔は全くない。
 だけれど、昨夜の私の深い迷いの事は寝ていた蒼ちゃんには全く気付いてくれていない。私の中に再三となる言いようのない悔しさが広がる。
「……それと空木君。今日愛ちゃん携帯忘れて連絡取れないと困るだろうから、はいこれ。蒼依の連絡先」
 そしてあくまで私だけには教えるつもりはないのか、そうまでして私だけには教えたくはないのか。でもさすがにそこは優希君が渋ってくれる。
 その姿を見て私の悔しさがスッと晴れる。
「蒼依さんの意図は分かるし、僕の意図としても愛美さんと連絡を取りたいのは山々だけど、このタイミングでその言い方なら、僕と蒼依さんで秘密を作るように愛美さんは取ってしまうって」
 更に信じられない事に、私の気持ちと言うか、心の動きをかなり正確に言葉にしてくれた上に、蒼ちゃんの横から私の横に並び移って、そのまま自然に私の手を取って恋人繋ぎをしてくれる。
「愛美さん。僕は先週みたいに愛美さんが不安に思うような秘密を作るつもりは絶対にないし、そこは僕を信頼して欲しい。それともう一つ言っておくと、蒼依さんは純粋に今日携帯を持ってきてない愛美さんとの連絡係をしようとしてくれただけだから」
 その上、私が一番欲しかった言葉を正確に私に伝えてくれる。
 ただ言葉をかけてもらっただけなのに、前に優希君が言っていたように、私たちはまだ学生で言うだけしか出来ないのに、その言葉だけでさっきまで私の中のドロドロした感情が全く無くなっている。
 そして私が優希君の彼女だって、蒼ちゃんの親友だって言うのなら、私も正直に、昨日の夜蒼ちゃんに言った事を実践しないといけない。
「蒼ちゃんごめん。私、蒼ちゃんが私だけに言いたくない事を、優希君だけに言って、また私だけ秘密にして、仲間はずれにするのかと思った」
 私は恋人繋ぎをしている優希君から力を貰って、私が思った事を正直に蒼ちゃんに話して頭を下げる。
「蒼依も空木君に対して中々素直にならない愛ちゃん素直になって欲しかっただけで、そんなつもりじゃなかったんだけど……ごめんね。愛ちゃん」
 素直になれないばっかりに、すれ違いで喧嘩になってしまうのは、いくら昨日の話を聞いていたとしても、そこは心配をかけてしまっていたみたいだ。
「蒼依はもう二度と先週みたいな愛ちゃんを見るのは嫌だから」
 昨日に続いて蒼ちゃんの心の内を垣間見る。そんな蒼ちゃんの心内を見てしまったら、私としてはもう我慢できなかった。
「ごめんね蒼ちゃん。こんな私でもまだ親友続けてくれる?」
 優希君との恋人繋ぎを解いた私は、そのまま蒼ちゃんにしがみつく。
「蒼依も昨日から愛ちゃんを不安にするような言い方になってしまってごめんね」
 それに合わせるように、蒼ちゃんも私の背中に手を回してくれる。
「ううん。私の方こそごめんね。だから今回の事はお互い様って事でこれで終わりにしよう?」
 ケンカするのも仲直りをするのも、実祝さんのお姉さんの言う通り、確かに大切なんだと思う。
 お姉さんの意図とは違うかもしれないけれど、何となくだけれど、蒼ちゃんともっと親密になれた気がする。
 そう思うとこれも一つの形だと私は、思うのだ。

 私たちが抱き合っていると、私の頭の上に優希君が手を置いてくれたかと思うと、
「すぐに“やきもち”を焼いてくれる愛美さんの事だから、さっきの女子の事も説明しておくと、一年の女子で僕と仲良くしたいって言ってくれた女の子。そして僕には愛美さんって言う可愛い彼女がいるからって断ったら、友達からでも良いから、仲良くして欲しいって言われたんだ。でも僕はもう二度と愛美さんを悲しませないって決めたから、一度可愛い彼女に聞いてからの返事でって事で、保留にしてる」
 それってつまりは断り切れなかったから保留にしているって事で。本当は、女の人の事で困っていたら私が何とかするって言ったんだから、私があそこで嫉妬するんじゃなくて、割って入らないといけなかったんじゃないのか。
 冷静になったら分かる事なのに、優希君が他の女の子と楽しそうに喋っているのを見ていると、どうしても先に、女としての感情が先を走ってしまう。
 これだと私は優希君との約束を果たせない気がする。さすがにこれは駄目だと思うけれど、勝手に感情が沸き上がって来てしまう分困った。
「……えっと。愛美さん?」
 私が蒼ちゃんに抱き着いたまま動かないでいるから、優希君の顔は見えない。
 背中越しに声を掛けられるも、出ている答えに対して中々素直に言えない。
 さっきも私は優希君から“ヤキモチ焼き”って言われたばかりなのだ。
「愛ちゃん今まで本当にこう言う経験が無かったから、もう少しだけ待ってあげてね」
 私の背中をあやすように叩きながら、私の代わりに蒼ちゃんが優希君に代弁する。
「そう言う事なら僕はいつまででも待つよ」
 対して声だけでも分かるくらい、嬉しそうに返事をする優希君。
 その余裕そうなのが何だか気に入らない。こんな私って絶対面倒くさいと思うけれど、他の誰でもない優希君が、それでも良いって言ってくれたのを思い出す。
 器量の小さい女だって思われるかもしれないけれど、面倒くさい私の中の答えはどうしてもその一つにたどり着いてしまう。
「……嫌。優希君の事が好きだって言う女の子と仲良くなんてしないで。私が断るから、その女の子とは口も利かないで」
 そして私もジョハリの窓を意識して、私の心の内を感情と共に伝える。
「素直じゃない愛ちゃんにしてはよく出来ました」
 そう言って私から離れた蒼ちゃんが、優希君の方へと私の体を向けなおす。
「えっと、優希君?」
 そこにはなぜか嬉しそうにしている優希君の姿が。
「いや。愛美さんのヤキモチはたくさん感じてはいたけど、明確に“欲”を見せてもらえたのは初めてだから、嬉しくて」
「え? 男の人って束縛されるの嫌なんじゃないの?」
 そうじゃなくても、さっき優希君自身から“ヤキモチ焼き”だって言われたばかりなのに。
「確かにそう言う男子も多いし、僕もそう言うのはあまり好まないけど、好きな人からの束縛って程度や種類にもよるけど、そんなに悪い気はしないかな。特に愛美さんの場合は雪野さん以外の女の人に関しては何も言わないし。男だって好きな女の人から嫉妬もされたいし、彼女の気持ちを知りたいって思う時もあるよ」
 男と女では考え方が違うって常に意識をしたのだけれど、こう言う所は一緒なのか。
 男と女、性差があるから合わない考え方もたくさんあれば、同じ人間同士でも感情だって人それぞれだったとしても持っているお互いに対する気持ちは変わらないのかもしれない。
「ありがとう優希君。じゃあ断る時は私がちゃんと断るから呼んでね」
 本当に恋愛って難しいと思う。
「その事なんだけど、出来れば今日の放課後に連絡が欲しいって言われてるから、また放課後に迎えに行くけど……今日愛美さん携帯持ってきてないんだっけ」
 何でこんな日に限って私も携帯を持って来ていないのか。
 しかも一年の女子で、私よりも若いからか知らないけれど、何を勝手に私が大好きな優希君に本気になっているのか。
 いくら人の心は強制できないって言っても、私の気持ちだって強制は出来ないのだから、文句の十や二十くらいは言っても良いと思う。
「じゃあ、蒼依が愛ちゃんに伝えるから、空木君の連絡先、メッセージと合わせて教えてもらっても良い?」
 そして二人の連絡先交換を終えたところで、改めて教室へと向かう。

―――――――――――――――――次回予告―――――――――――――――――
     「おい防! お前最近守られてるからって調子――っ!」
             色々な秘密を内包する一言
   「お前……同じクラスなのにあたしの名前も知らなかったのか!」
          以前から絡んできているクラスの女子
         「先生。また、岡本さんと密談ですか?」
            止まらない悪意の終着点は……

        「岡本先輩の事ホンマに気に入ってんねんな」

        120話 断ち切れない鎖 7 ~弛み始める鎖~
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